生きることの近世史: 人命環境の歴史から (平凡社選書 215)

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582842159

作品紹介・あらすじ

それを乗り越えてひとはどう生きてきたか。基底となる自然環境、人間が変えてきた第二の自然、何よりひとがひとと結ぶさまざまな関係、それらが、ひとに非命の死の危険をももたらす。その条件とそれを超える営み、その両者の変容を描き出す。国民の歴史から遠く、新しい歴史学の営み。

感想・レビュー・書評

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  • 「生存の歴史学」、あるいは「環境史」が近年のトレンドになっているが、その流れの比較的早い成果といえる一書。近世初期の日本が「人を殺すこと」に相対的に抵抗がなかった社会から、少しずつ「抵抗のある社会」へと移り変わっていく様が描かれている。また本書の内容はそれに留まらず、医学、災害、犯罪といった、人の生命にかかわりのあるトピックが時代とともに浮上してくる様を描こうとしている。ただ「生きること」がテーマだけに論点が多岐にわたり、やや「とっちらかった」印象はある。

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著者プロフィール

塚本 学(つかもと まなぶ)
1927年 福岡県生まれ。東京大学文学部卒業。愛知県明治用水普通水利組合用水史誌編纂主任。愛知県立高等学校教諭。信州大学人文学部助教授、教授。国立歴史民俗博物館教授を歴任。同名誉教授。近世史を中心とする日本列島人類史を専門とした。2013年逝去。主な著書『生類をめぐる政治―元禄のフォークロア―』(平凡社[選書80]、1983年、平凡社[ライブラリー18]、1993年、講談社学術文庫2155、2013年)、『近世再考―地方の視点から―』(日本エディタースクール出版部、1986年)、『生き物と食べ物の歴史』(高志書院、2021年)等

「2022年 『歴史・民俗・博物館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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