ヴァイオリンとチェロの名盤――カザルスからヴェンゲーロフまで50人を聴く (平凡社新書 311)
- 平凡社 (2006年2月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582853117
作品紹介・あらすじ
緩急・強弱自在にして滑らかな音の流れによって、豊かで繊細な感情表現を可能にするヴァイオリンやチェロ。一九世紀には超絶的な弦の技法と名曲の数々が弦楽器の魅力を開花させ、二〇世紀以降、幾多のヴィルトゥオーゾたちがその演奏の世界を一段と磨き上げた。個性溢れるヴァイオリニスト・チェリストの中から、一九世紀生まれのクライスラーからヴェンゲーロフ、諏訪内晶子まで、古今50人の必聴名盤CDを紹介する。
感想・レビュー・書評
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ヴァイオリン奏者50人(ヴィオラ&チェロ奏者、弦楽四重奏団も含む)の経歴と名盤CD1枚を紹介している。ページの割り当ては一人当たり3ページ。2ページで経歴紹介、1ページで名盤紹介という構成になっている。
ヴァイオリニスト名鑑のような、いつ何を録音した、誰と共演したというような紹介文なので、本としての面白みはない。名盤の紹介もあっさりとしている。このような本を初めから終わりまで通読するのは辛いものがあった。
事典的な使い方、例えば経歴を知りたいときにちょっと見るようなときには良いかもしれない。ただ、事典として見れば、顔写真や名盤の写真がないのは大きなマイナス点である。一目でイメージが湧く、視覚情報がないのは、ビギナーの方には優しくない。私にとっては全員知っているおなじみの演奏家ばかりであったが、やはり写真がないのはなんとも地味で物足りない感じがあった。
著者はあまり詳しくないのであろう、調べながら書いたという感があり、著者独自の見解もほとんどない。そのため、ビギナー、中級者、上級者、どのような方にもお勧めしづらい。
ムターがスイス生まれとなっていたのも、演奏家について詳しくないという証拠である(ムターはドイツ生まれである)。ムターほど有名な演奏であれば、ちょっと詳しい人ならまず間違えない。スイス出身とする資料があったとしても、すぐに違和感を感じ、他の資料も当たってみるはずだ。私も、スイス出身となっている本も持ってはいるが、本書で参考資料として挙げている「ヴァイオリニスト33(渡辺和彦)」や「クラシックCDの名盤 演奏家篇(宇野功芳、他)」には、正しくドイツと書いてあるのだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
チェロの響きが好きで最近よくクラシックを聴くようになったが、だれが現代で評価の定まった奏者か、あるいははずせない名盤はなにかについて不明だったため購読。
うん、わかりやかったです。