新書797オペラでわかるヨーロッパ史 (平凡社新書 797)

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582857979

感想・レビュー・書評

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  • オペラの題材になっている時代背景や、史実との違い等、とてもわかりやすく、面白い。
    椿姫のモデルになったマリー・デュプレシが音楽家のリストと恋仲だったという話は知らなかった。

  • ヨーロッパ史やオペラに明るくない私でも、楽しく通読することができました。
    クラシックに興味があり、ざっくりとした歴史を学ぶにはちょうどよい一冊でした。

  • 歴史に材を採った「グランド・オペラ」を紹介しつつ、併せて当該の時代のうねりについても解説した本。オペラ好き・歴史好き、どちらにとっても面白く読めるものになっていると思う。
    私は後者の向きでオペラ観劇の経験は皆無なのだが、意外に多くの「グランド・オペラ」が存在することを初めて知った。それも、このジャンルと素材の相性の良さを鑑みたらむべなるかな。マイナー(と思われる)それらの作品の推薦盤を、章末にひとくちコメント付きで紹介してくれる設計は親切である。観てみたいと思わせられた。
    イタリア人の作品が多く、あげく英国など他国のメジャーな事件も、イタリア人によって(「エリザベッタ1世」なんてイタリア名で)オペラ化されている。そのあたりは、オペラ界におけるイタリアの圧倒的な立ち位置(国家としてのそれとは違った)が表れていて興味深かった。
    著者には続編への意欲もあるらしく、ぜひ実現してほしいと思う。

    2016/6/2~6/3読了

  • 今だからこそ味わえるバロック・オペラの楽しさ、ここにあり〜METライブビューイング「アグリッピーナ」 | 加藤浩子の La bella vita(美しき人生) - 楽天ブログ
    https://plaza.rakuten.co.jp/casahiroko/diary/202007040000/

    オペラでわかるヨーロッパ史 - 平凡社
    https://www.heibonsha.co.jp/book/b212344.html

  • ドニゼッティのチューダー朝三部作。「アンナ・ボレーナ」、「マリア・ストゥアルダ」がアン・ブーリン、メアリ・ステュアートという英国史上の有名な悲劇の女性たち。そして「ロベルト・デヴェリュー」はエリザベス女王の「恋人」。「トスカ」はナポレオン影響下のローマでの共和派との闘い、「2人のフォスカリ」はヴェネティア共和国の総督親子、など、オペラの背景をいまさらながら堪能した。改めてこのことを意識して再観賞してみたい。「シモン・ボッカネグラ」の説明ではヴェルディ自身の娘のひ孫を名乗り出た現代の人物を受け、噂のなぞに迫る。著者はそれが真実であると考え、それが親子の和解の感動的音楽の由縁だと語る。これも興味深い話である。

  • オペラと歴史には3つの関係がある。
    ①オペラの舞台となった時代
    ②オペラが作られた時代の社会的環境
    ③作曲家の個人的な環境
    「ドン・カルロ」を例にすれば、①は16世紀のスペイン、②は19世紀のイタリア、③はヴェルディについて。
    ①についてを期待していたのだが、①②③が項目だてもなく書かれており、ちょっと期待はずれ。資料の多寡によってどの記述が多くなるかが決まるようで、既知のことが多かった。

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著者プロフィール

監訳:慶應義塾大学講師。慶應義塾大学大学院修了(音楽学専攻)。在学中、インスブルック大学留学。執筆、講演、オペラ&音楽ツアーの企画同行など多彩に活動。著書に『今夜はオペラ!』『ようこそオペラ!』、『黄金の翼=ジュゼッペ・ヴェルディ』、『人生の午後に生きがいを奏でる家』、『さわりで覚えるオペラの名曲20選』『さわりで覚えるバッハの名曲25選』『バッハへの旅』『ヴェルディ』『オペラでわかるヨーロッパ史』他多数。最新刊は『音楽で楽しむ名画』(平凡社新書)。


「2017年 『マエストロ・バッティストーニの ぼくたちのクラシック音楽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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