新中国論: 台湾・香港と習近平体制 (1005;1005) (平凡社新書 1005)

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582860054

作品紹介・あらすじ

香港と台湾に対してかつてないほどの強硬な姿勢を見せる中国。いま、中国に何が起きているのか。中国という国家の本質を、台湾と香港を介してみた新しいかたちの中国論!

感想・レビュー・書評

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  • <書評>『新中国論 台湾・香港と習近平体制』 沖縄にも視点 不安を整理 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト
    https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1562468.html

    新中国論 - 平凡社
    https://www.heibonsha.co.jp/book/b603793.html

  •  読みやすいが、事象や背景の解説と著者の思いが半々、また台湾・香港という共通点はあれど同一ではない対象を同時に扱うので話があちこちに飛ぶため、ある程度の予備知識がある人向けかと思う。
     2010年代半ば以降、ひまわり運動に雨傘運動、蔡英文政権誕生などの要因で習近平政権側の政策は硬化、そして2019年以降は台湾と香港の問題はグローバル化した、との著者の視点がある。また2000年を分水嶺とした日本人の中国観・台湾観の変化も解説。
     台湾では国民党=外省人=親中派、民進党=本省人=独立派という二分法ではなく、「政策的幅」の中で台湾の利益が一番、との指摘がすっきりした。また両岸三地で、かつては魯迅や金庸のような「文化中国」の連帯があったが、今は芸能人も映画も政治化の中で分断された、との指摘も新鮮だった。 
     ただ、「中国(人)は○○だ」といった言い切り断定の多用が読んで気になった。学術書ではないし内容自体が変とは思わないが、どこまで単純化が可能なのか。

  • 今日の香港は明日の台湾。
    ウクライナとロシアをめぐる情勢は、明日の日本と中国の関係になるかもしれない。そんな漠然とした危機感から手にした本。
    中国化する香港に私が出来ること、それは意識を寄せることだけかもしれないけど、重要だと信じている。

  • はじめに
    第1章「台湾化」と「香港化」の狭間で
    第2章 なぜ台湾と香港は中国にとって「特別」なのか
    第3章 中国指導者にとっての台湾・香港問題
    第4章 台湾・香港にとっての「中国」と本土思想
    第5章 失われた「文化中国」の連帯
    第6章 グローバル化する台湾・香港問題
    第7章 日本は台湾・香港にどう向き合うべきか 
    第8章 台湾・香港は「坑道のカナリア」
    付録:2021年の「歴史決議」で記された台湾・香港問題
    関連年表
    参考文献

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著者プロフィール

野嶋 剛(のじま・つよし):1968年生まれ。ジャーナリスト、大東文化大学教授。朝日新聞入社後、シンガポール支局長、政治部、台北支局長、国際編集部次長、アエラ編集部などを経て、2016年4月に独立。『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『認識・TAIWAN・電影――映画で知る台湾』(明石書店)、『蒋介石を救った帝国軍人――台湾軍事顧問団・白団の真相』(ちくま文庫)、『台湾とは何か』『香港とは何か』(ちくま新書)、『新中国論――台湾・香港と習近平体制』(平凡社新書)など著書多数。著書の多くが中国、台湾で翻訳刊行されている。

「2023年 『日本の台湾人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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