戦う大名行列 (ベスト新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584125755

作品紹介・あらすじ

強い武将の秘密は「行列」にあった! 武士の行列は、どのようにして戦闘用となったのか? 平安時代の天皇の行幸から戦国時代の陣立書、徳川時代の大名行列や参勤交代の行列まで、『戦国の陣形』の著者が武士の行列を大解剖する。

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  • 時代の流れの中で武士の軍隊はどのように変遷し、
    大名行列へと至ったのか。大名行列の起源を考察する。
    ・はじめに
    序章 軍隊行進だった大名行列 
    第一章 領主別編成と兵科別編成 
    第二章 中世初期の兵科別編成
    第三章 村上義清から生まれた戦列
    第四章 京都を訪ねた兵杖行列―越後の隊列
    第五章 謙信の軍列―車懸りの真相
    第六章 武田軍の隊形―模範的軍隊の創出
    第七章 北条軍の隊形―岩付衆諸奉行のチャレンジ
    第八章 上杉三郎景虎の軍師
    第九章 織田信長と明智光秀の戦争
    第一〇章 武田家遺臣と蒲生氏郷の陣立書
    第一一章 豊臣時代の陣立―伊達政宗と上杉景勝の陣立
    終章 大名行列と車懸り
    ・おわりに
    主要資料集、主要参考文献有り。

    古代からの軍隊は時代の流れの中で変遷する。
    健児、武士の登場からの武家政権、そして戦国大名へ。
    個人戦は集団戦に。中世の領主別編成は近世の兵科別編成へ。
    村上義清を経た上杉謙信の軍列や隊形は、武田信玄や北条氏、
    明智光秀、蒲生氏郷、大坂冬の陣等々で、影響を与えた。
    上杉景勝の二列縦隊の用兵運用は、改易された城請取りや
    島原の乱でも登場し、その上杉謙信の「車懸り」は、
    兵仗行列として、大名行列に使われていくようになる。
    多少創作的な話はあるものの、多くの図表等で提示された
    軍役定書や陣立書が興味深かったです。
    武器の配置等、時代の変遷でどう変化したのかが、面白い。
    そして脳裏に浮かんだのは、浅田次郎/作「一路」の一文。
    「参勤道中は行軍でござる」・・・なるほど。

  • 大名行列や過去の戦国武将の陣列の分析、という、今まで知らなかった視点での内容が、とてもおもしろい。

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著者プロフィール

乃至 政彦(ないし・まさひこ):歴史家。1974年生まれ。高松市出身、相模原市在住。平将門、上杉謙信など人物の言動および思想のほか、武士の軍事史と少年愛を研究。主な著書に、『戦国の陣形』『平将門と天慶の乱』(講談社現代新書)『謙信×信長 手取川合戦の真実』(PHP新書)がある。テレビ出演、監修、講演などでも活躍する。

「2024年 『戦国武将と男色 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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