英国アンティーク夢譚

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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584186572

作品紹介・あらすじ

語りたがるモノたちの、4編の不思議な物語。

感想・レビュー・書評

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  • ライターの麻美は「将来自分のアンティークショップを開く」という夢のため、英国へアンティーク修行の旅に出る。パートナー兼ボディガードは、とあるきっかけで出会った少年の幽霊(とはっきり書いてあったわけではないですが、それらしいもの)、亮平。

    そして始まった二人(?)の旅。
    品物を手にしただけで呪われたり、魅入られて購入したらその晩から部屋に幽霊が出始めたりと、道中は災難続きで・・・。


    こういうお話は好きなので、とても面白かったです。
    アンティークにはあまり興味がないけれど、物に想いが宿ったり、持ち主を選んだりして、神秘的だなぁと思いました。

  • イギリスのいろんな場所が出てきて楽しかった。ちょっぴりホラーなところは、寒い自室で夜読むのにぴったり(笑)主人公がなんでアンティークを集め始めるのかが分からなかったな。

  • ローズ・ブラッド

  • 人ならぬ異形を見る目を持つ一ノ瀬麻美が、アンティークショップのインタビューで、オーナーの水島にいいようにあしらわれた末に、自らアンティークショップを開くことを目標に、イギリスに「見る目を養いに」行くことになる。その先々で、異形の呪いや思い(?)に取り入られ…という感じで繰り広げられる短編集。ちょっと漫画の原作本の雰囲気だったけど、なかなかにわたし好みだった。麻子のお供をしている異形の亮平も結構いい味出してる。

  • アンティークを見る目を養うため、修行の旅に出る主人公。人には見えないものを感じとる能力があるせいで、いわくつきのアンティークにばかり引き寄せられて事件が起きるのだが、やんちゃなハーフの美少年(名前が亮平っていうのがまたギャップがあってよし・笑)をお供に、アンティークに秘められた想いをひもといていく話。思ったより読みやすく、かわされる会話も時々くすりとさせられる。何より気軽にアンティークの世界を味わえるのは魅力的。亮平の謎など、明かされていない点があり、また主人公の目的も達成していないので、続編希望。

  • 英国もアンティークも大好きなので、好物てんこもりです。
    かなりマイナーなのか知ってる人は見かけませんが。
    英国といったら幽霊。でも怖いというよりしんみりというか、全体に透明で静かな感じです。

  • モノには魂が宿る――その由来や、成り立ち、経て来たヒトの想いによって。
    主人公は「ヒトでないもの」が見えてしまう体質のフリーの女ライター。動機はよくわかんないんですが、アンティークショップを開くためにイギリスへ武者修業の旅にでます。
    そこで出会ういわくつきのアンティーク達。
    それにかかわる人々と事件を描いたホラーファンタジー風な連作短篇です。
    正直、旅の連れである亮平くんの正体や主人公がなぜアンティークショップを開こうと思ったのかなど消化不良な点は多々あります。が、主人公はオマケなんだろうなぁと思えばあんまり気になりません。
    毎回おもしろいように呪われててけっこう気に入ってはいたんですけどね。
    むしろアンティークに隠された物語やその持ち主達が書きたかった主題なんでしょう。明らかにこっちのほうが存在感ありますしね。
    だとすれば、けっこういい小説なんじゃないかなと。
    読後感も爽やかで、ほっとしますし。
    アンティークってやっぱり誰かの想いが染み付いていると思うんですよね。それがただ恐いんじゃなくて、切なかったり苦しかったりして、そういうのも含めてアンティークの魅力なんだなぁ、と。
    最後のボタンの話とかかなり好きでした。ブラウンおじいちゃんがかっこよくてときめきました!(笑)そりゃボタンも懐くさ。

  • アンティーク好きにはたまらないと思う。オムニバス形式で、指輪とかレースとか、英国情緒溢れる(?)モノの数々にウキウキです。

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著者プロフィール

茨城県生まれ、仙台市在住。2009年『ぼくとあいつのラストラン』(ポプラ社)で第20回椋鳩十児童文学賞を受賞。その他の作品に『英国アンティーク夢譚』『イギリスを歩いてみれば』(以上KKベストセラーズ)、『ドラゴンのなみだ』(学研プラス)、『もののけ温泉 滝の湯へいらっしゃい』(岩崎書店)、『七夕の月』(ポプラ社)など。高原社主宰。

「2018年 『兄ちゃんは戦国武将!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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