- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784585295174
作品紹介・あらすじ
夫と喧嘩して家を出た陳青は「今夜の食事をお作りします」という紙片をもって市場に立ち、見知らぬ他人のために夕食を作る。この奇妙な"浮気"の果てに、彼女が気づいた真理とは…。表題作のほか、停車場近くの食堂に集うひとびとの交流を哀感豊かに描く「プーチラン停車場の十二月八日」など、6篇の中短篇を収録。
感想・レビュー・書評
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詩的で凛とした文章、読後の余韻が心地良い。
印象的なのが、多彩な比喩表現。
日本語と中国語の表現方法の違いが面白い。 -
ふむ
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田舎と都会、現代中国の2つの側面を丹念に描く作者の短・中編集。「七十年代の春夏秋冬」「ねえ、雪見に来ない」「原風景」などの田舎を描いた作品が、細やかでとても生き生きとしていて、漢詩的な美しさに溢れていて、良かった。
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書評で紹介されていて、読んでみようと思った。
現代の中国の小説らしいが、内容がかなり風変わりな気がした。
中国って思ったより、都市化したところとすごく田舎なところが混在しているように改めて感じた。
ちょっと表現が独特でついていけないところもあった。 -
遅子建 チー・ツーチェン
今夜の食事をお作りします
一話
ラードの壺
とても美しい藤色の壺に入ったラードを、家と引き換えに手にいれ、引っ越しした主人公の移動中に出会う様々な出来事、先でその後起こるエメラルドの指輪の出処、アリという名の大きい子のその後など事など、どれも北の果ての中国の様子に少し現実ではないような事がプラスされ、とても興味深い話。
標題作の
今夜の食事をお作りします
夫婦の仲がなんとなくうまくいかなくなった時に主人公がする、今夜の食事をお作りしますという行動。美味しい料理を浮気をしていると思いこんでる夫の替わりに他の人に作る。その家族の様子、その後の自分達夫婦の話など、映画にしたら良さそうなお話。
その他
プーチラン停車場の十二月八日
ドアの向こうの清掃員
などなど、どれも興味深い面白い話でした。 -
最初の話からけっこう好きだった。その後,表題作には期待しすぎ失敗し,後半はだれたのかそこまでじゃなかったけど。翻訳本とは思えない感じで最初から入り込めて,翻訳のおかげなのか原文のおかげなのか興味あり。
松永美穂さんの書評はいつも適確だなぁと思わされる。 -
詩的な文章でいつまでも読んでいたかった。