生き残ること (叢書・ウニベルシタス 373)

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (636ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588003738

作品紹介・あらすじ

ナチ強制収容所の体験をもとに,大量虐殺から「生き残った」人々の精神的要因を詳細に分析し,人間の連帯とは何か,他者への道徳的責任とは何かを鋭く問いかける。

感想・レビュー・書評

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  • これはウィーン生まれの精神分析学者による論文集である。ただし専門用語を駆使する難しい書物ではない。用語も書き方もごく一般的である。
    著者はユダヤ人である。ナチの強制収容所から逃れ、米国に亡命し、後にシカゴ大学の境域心理学の教授となった。表題の「生き残ること」とは、強制収容所の経験を持ちながら、たまたま生き残った人たちに生じる罪悪感を意味する。これは戦後のわが国でも、他人事ではなった。かならずしも収容所ではなく、軍隊自身がそれに似た作用を及ぼしたことは周知の事実であろう。生き残った人が、「死んだ戦友に申し訳ない」という気を起こさせる。こうした罪悪感をどう理解し、どう克服するか。

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