百人一首(ものと人間の文化史) (ものと人間の文化史 189)

著者 :
  • 法政大学出版局
3.60
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 26
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588218910

作品紹介・あらすじ

江戸時代の初めに登場し、今なお遊び継がれている「百人一首」。しかしその誕生と発達の歴史はほとんど知られていない。著者は、文献史学に終始していた従来の研究方法から脱却すべく、博物館に遺され、あるいは自身が蒐集した「百人一首」の型式、歌人画から書体までを徹底的に調査し、固有の地域文化として発展した「かるた」札やその遊技法にも着目して「百人一首」に秘められた数々の謎に迫る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 多分、この本が「百人一首」についての、貴重な資料であることが予感できる。
    じっくりと読んでみよう。

  • 長年百人一首かるた史研究の第一線を走ってきたマニア(本業は偉い法学者)が自分の研究の集大成として著した、納得の熱量の本でした。自説をパクった上に半端な論考出した研究者(偉い文学者)を1章以上かけてこき下ろした文章は他でなかなか読めない熱さがあった。

  • 「物品史料、文献史料、伝承を基礎にした文化史研究は、「もの」と「記録」と「人」で織りなす文化史である。」(3頁)と記述されたとおり、江戸時代にかるたが地域文化として、全国各地で発展していったことを、文献史料のほかにも、札そのもの、札の制作場所に至るまで、これらを重ねて説明がありました。絵、文字、札のサイズ、作られ方を見ながら、誰かどんなときにどうやって遊んだのかということが研究対象になり得ることをあらためて知りました。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

江橋 崇 1942年に生まれる。1966年、東京大学法学部卒業。法政大学法学部教授(憲法学)を経て、現在、同大学名誉教授。
著書に『かるた』(ものと人間の文化史173)、『花札』(ものと人間の文化史167、以上、法政大学出版局)、『日本国憲法のお誕生』(有斐閣)、『「官」の憲法と「民」の憲法』(信山社)、『外国人労働者と日本』(岩波ブックレット)、『市民主権からの憲法理論』(生活社)。共編著に『外国人労働者と人権』『グローバル・コンパクトの新展開』『企業の社会的責任経営』『東アジアのCSR』(以上、法政大学現代法研究所発行/法政大学出版局発売)、『外国人は住民です』 『人権政策学のすすめ』(以上、学陽書房)、『象徴天皇制の構造』(日本評論社)、『岩波講座 現代の法』(岩波書店)、監修に『図説 カルタの世界』(大牟田市立三池カルタ記念館)、『麻雀博物館大図録』(竹書房)、『総合的学習に役立つ くらしと国の省庁』(小峰書店)。

「2022年 『百人一首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

江橋崇の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×