- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591090787
感想・レビュー・書評
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何度も読み返していますが、噛めば噛むほど味が出る素晴らしい短編ばかり。
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古典だけど面白い
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内容:古典的名作から現代作家の手になる作品まで、古今東西の傑作を収集。小説にこだわらず、漫画や落語などあらゆるジャンルからこわい話を集めている。
ジュニア向けホラーセレクションだけど、
6話中3話は内容がカニバリズム・・なのでご注意を。
解説:赤木かん子
☆このメモには私の感想はなく、全て赤木かん子さんの解説や話のあらすじを本から書き写したもの。自分用のメモです。
もくじ
●おとなしい凶器 ロアルド・ダール
・ロアルド・ダール1916-1990イギリスうまれ(親はノルウェー人)。アメリカにわたり、児童文学作家に。『チョコレート工場の秘密』『マチルダは小さな大天才』など。同時に『あなたに似た人』『キス・キス』など奇妙な短編集も得意。
・この話は『あなたに似た人』(ハヤカワ・ミステリ文庫)収録。ホラー&ミステリー。
●とっておきの特別料理 チャールズ・マージェンダール
・この話は『とっておきの特別料理』(大和書店)に収録。ブラック・ユーモア、美食ホラー。
●特別料理 スタンリィ・エリン
・スタンリィ・エリン1916-1986
アメリカ、ニューヨーク生まれ。この『特別料理』」をはじめエラリー・クイーンズ・ミステリー・マガジン誌の年次コンテスト常連入賞者、短編の名手といわれている。
・この話は『特別料理』(早川書房)に収録。2~3ページでオチはわかってしまうがそれでも読むのがやめられない恐怖!
●二瓶のソース ロード・ダンセイニ
・ロード・ダンセイニ 1878-1957
アイルランドの小説家、劇作家。回帰・幻想といえばダンセイニ。
・『世界推理小説全集50』(東京創元社)に収録。
●かたつむり観察者 パトリシア・ハイスミス
・サスペンス小説を得意とする小説家。
1950年『見知らぬ乗客』でデビュー。1955年『太陽がいっぱい』が映画になり世界的な大ヒット。ストーカーや追いつめられていく登場人物の心理描写が怖い!
・この話は『口の物語』(ハヤカワ文庫)に収録
●ポドロ島(とう) L.P.ハートリー
・1895-1972 イギリスの作家。ホラーではない小説も書く(『恋を覗く少年』は映画化)。新感覚の恐怖小説の短編も有名。
・この話は『奇怪小説傑作集2』に収録。 -
<HORROR SELECTION 7 : EAT OR EATEN>
装画/浅野勝美
装幀/井上則人デザイン事務所 -
内容自体はまあ、いい。しかし、昔からある短編を訳もそのままで6編、ハードカバーで1000円、全10巻って、いい商売だ。
岩波少年文庫のホラー短編集はもっとたくさん入って、新訳で、安い。
明らかに図書館でまとめ買いされることを予定して作っている。いや、内容が、「えっ?こんな小説あったの?」っていうくらい珍しいなら、それでも文句はない。
しかし、どの作品も恐怖小説の中ではかなり有名な上、他のアンソロジーにもよく入っているものばかり。児童書のコーナーに置かれる本だが、別に内容は子ども向けではない。訳が古く、今どきの子どもは違和感を感じるだろう。特にダールの作品は。読むのは高学年か中学生だろうけど、だったら岩波のでも、大人向けのアンソロジーでもいい。
6編中3編がカニバリズムの話というのもなんだかな…。
こういう本を読むと、岸本佐知子は偉大だと思う。初めて読む作品が殆どで、いままでにない恐ろしさがあって、訳がオリジナルで、しかも自分で原文から探したんだから。十分な読解力のある中学生なら、文庫の『居心地の悪い部屋』が安いし、断然面白い。
でも、赤木かん子以上のアンソロジストが児童書の世界にいないのも事実。とすれば仕方ないか。