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- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591103869
感想・レビュー・書評
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性同一性障害の本当にあったお話。
真木は生まれた時は女の子だったが、女の子が好きな遊びや服装がどうも好きになれなかった。
がまんをして、なりたい自分を抑えていると、心の中の凶暴な”ウルフ”が怒りだす。
痛みや吐き気を感じ、コントロールのきかない”なにか”が襲ってくる。
だから自分が「女」だと感じずにはいられないようなことは、なるべく避けてきた。
自分がみんなと違うことで自己嫌悪になり、不登校になった。
肥満の治療がてら小5の時、病院を併設した寄宿学校に転入した。
そこでの数年間の学校生活で、友達もでき、恋もし、自分が障害を持っていることも知った。
今までの自分のわけのわからなかった感情の原因がわかり、生きることに前向きになれた。
まだ19歳の本人の手記なので、若さゆえの突っ走り感はありますが、
障害を乗り越えた喜びと自信が、伝わってきます。
10万人に一人(女→男、その逆は5万人に一人)の割合でいるという性同一性障害。
この本でその苦しみが、少しですがわかりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分の性に違和感を持って、それでもその性差を押し付けられたらどんなに辛いだろう。
そんな生きにくさから、解放してくれた著者の過ごした学校は存続させてほしいし、もっとたくさんの人に知ってもらいたいな。
そんな気持ちを込められてこの本を書いたんだと思うけど。
著者の未来が明るいことを祈るのみです。