ワーキングプア 解決への道(ポプラ文庫) (ポプラ文庫 え 3-2)
- ポプラ社 (2010年2月5日発売)
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感想 : 10件
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- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591115466
感想・レビュー・書評
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『解決への道』とサブタイトルで書かれていますが。今後もこの問題は根深く残っていくだろうし、世界がグローバライゼションの名の下に『安い労働力』を求める限り今後も増え続けるのではないか?と思っています。
前作は主に国内の様子が取りざたされていましたが、今回の前半部はワーキングプア「先進国」であるアメリカやイギリス、そしてアジアでは韓国の様子が描き出されています。韓国では『アジア通貨危機』のころより非正規雇用の人間が増加し、そのしわ寄せが最も行っているのは日本同様、若年層が中心である、ということや、アメリカでは当時、ITバブルが崩壊し、高給取りだったが今はキャンピングカーでそのひ暮らしをする元プログラマーの男性。イギリスはリバプールで行われている貧困の連鎖を止めるために若年層に巨額の予算を投じて行われる支援政策。貧困はどこの国でも大きな社会問題なのだとあらためてそう感じました。
国内では北海道釧路市の例を取り上げて、生活保護の受給についてや段階を踏んだ自立支援政策を取り上げていましたが。個人的な見解として、地方は見捨てられ、朽ち果てていくような気がしてなりません。そして、最後のほうに、『つながり始めた人々』というタイトルで、こういう状況にノーをいい始める人たちが特集されています。
こういう声がもっと大きくなって、『働く』ことや『仕事』についてや『貧困』などの問題が少しでも是正されることを願ってやみません。詳細をみるコメント0件をすべて表示