コンビニたそがれ堂 星に願いを (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1440
感想 : 140
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118306

作品紹介・あらすじ

読者や書店員さんからの反響続々――。
心に癒しの風が吹く好評シリーズ第3弾、文庫書き下ろしで登場!
巻末解説は、星占いウェブサイト「筋トレ」主宰の石井ゆかり氏。

「思い出や過去は、人を裏切らない。
それは事実で、何よりも真実だからだ。
村山さんは、そのことをとても丁寧に説明してくれている。
『過去と思い出』が、決して人を縛りつけたり
停滞させたりするものではないことを、
登場人物の自然な気持ちの動きを通して、語りかけてくれている。
『後ろ向きな生き方』なんかじゃない、
ちゃんと真正面に過去を見るやり方を、静かに教えてくれている。
――石井ゆかり(解説より抜粋)

感想・レビュー・書評

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  • 一途な勇気に、居場所を作り守り支えてきた努力にほろりと涙を誘われる。前著はちょっとオトナには恥ずかしかったけど、本作はオトナの方が感じるものがあるかもしれない。

  • コンビニたそがれ堂シリーズ
    元々ファンタジーではあるのだけれど、久しぶりに読んだからか、よりファンタジー味を感じた気がします。
    1つめは、小学6年生の愛が、幼い頃から兄妹のように仲良く過ごしてきたお隣の4歳上のお兄ちゃんへの淡い初恋を描いた『星に願いを』
    2つめは、喫茶店を経営する老夫婦、宗一郎さんと鳩子さんの物語『喫茶店コスモス』
    3つめは、ヒーローに憧れながらも、平凡な日々を送る良介が、失恋した夜に「悪の秘密結社」の求人広告を見つけたことから始まる物語『本物の変身ベルト』
    それぞれにテイストは違うけれど、少し頑張ってみるきっかけをくれたのが、コンビニたそがれ堂。そうやって主人公たちが頑張ってみたことで前に進んで行くのを見ていると、私も頑張ろう、という気持ちになりました。

  • 相変わらず、優しい雰囲気で安心して読める。
    何か最近しんどいなぁ〜って時に読み始める事が多い。

    毎回思うけれど、もしこのコンビニに出会えたら、僕は何を見つける事が出来るのだろう。

  • シリーズ第3弾。
    大事な探しものがある人は、必ず ここで
    見つけられるという
    店の名前は たそがれ堂
    不思議な 魔法の コンビニです。
    今回のお客様たちが願った事とは・・・

    ・星に願いを・喫茶店コスモス・本物の変身ベルト

    今回は、どんな切なさが待っているのかと期待してましたが
    やはり、読後感の温かさは裏切らないですね。
    正に、夜空の星に切なる願いをかけた時、やさしい奇跡が起こる。

    秘密結社で働くモノクル(片眼鏡)の男
    何気にまた出て来るので覚えておきましょう。

    MIDIのオルゴール・・・懐かしいぃ~
    文庫出版時の2010年当時は、MIDIファイルも普通に
    サイトで使ってたんだよねぇ~(^◇^;)

  • その人それぞれに必要なものを提供してくれる、不思議なコンビニが舞台の物語。前作も読みましたが今回も心温まるお話でとても良かったです。失恋や離別など、いろいろな辛いことがあっても頑張って生きたいと思える作品です。
    最後のほうのページにある「今日も明日も、街にはたくさんの人がいて、夢見たり苦しんだり笑ったりしながら生きていく。そしてそのくりかえしの中で、いつかみんなそれぞれに、人生が終わるときが来て、世界とさよならするんだ。」という文章が特に好きです。

  • 愛ちゃんが、宗一郎さんが、良太くんが、大切な思い出と向き合って、「これから先」へ歩んでいきます。
    風早の町の昭和史が語られました。

  • 風早の街の黄昏どき。古い路地の赤い鳥居の辺りの不思議なコンビニ。探し物がある人だけがたどりつけます。ヒーローになりたかった青年だってヒーローになれるのです。どの話も心温かくなります。

  • おすすめの作家さんを紹介してもらって手に取った本。どこかのレビューで「純粋すぎるくらいに純粋なストーリー」というのを見たことがある気がして、読もうか迷っていたが、手に取って大正解だった。どこか暖かく、懐かしい文体が読んでいて本当に幸せな気持ちにしてくれる。奇をてらった突飛な展開はないが、それでもこんなに物語にも引き込まれるのは、著者の繊細な言葉選びがなせる技だと思う。これから他の作品を読むのが本当に楽しみだ。

  • コンビニたそがれ堂第3弾。たそがれ堂は心が弱ったときに出会えるのだろうか?そうか、たそがれ堂に出会えるのは、黄昏時なんだ。
    ひとり暮らしでもひととつながるっていいな。

  • 元は児童書だった影響かもしれませんが、すらすらと読めて文章が胸に自然と染み込んできて、不思議な感覚でした。
    例えるならば「絵本の読み聞かせをしてもらっている」感じでした。
    この本を読んでいて昔の自分を自然と思い出すことが多かったです。

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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