- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591149928
作品紹介・あらすじ
■伝え方のプロが教える、信頼とつながりを生み出す3つのスキルとは!
会話やコミュニケーションを題材にした本はたくさん存在しますが、
その多くは特定のシチュエーションにおいてのみ有効な対処療法的なもの。
応用の効くスキルは実は少ないです。
ビジネスにおけるコミュニケーションの悩みはもちろんあると思います。
でも、多くの人が抱えているのは、家族、友人、恋人、同僚といった、
近しい存在にまつわる切実な悩みなのではないでしょうか。
仕事のストレスを家庭に持ち帰り、感情がコントロールできず、
とっさの一言で子どもや妻を傷つけてしまうことがあるかもしれません。
相手を嫌な気持ちにさせないために、うわべの会話でその場をやり過ごし、
言いたいことを飲み込むストレスフルな毎日を過ごしているかもしれません。
本書では、そんな悲しいコミュニケーションを終わらせるために、
言いたいことを言うほど相手との関係が深まる究極のスキルを伝授します。
うわべの会話で一喜一憂する人、本音の会話で信頼を深められる人。
この違いはいったいなんでしょうか?
本書では、会話をするとはそもそもどういうことなのか、
話はなぜ相手に伝わるのか、どうして多くの人が感情に振り回されてしまうのかなど、
普段当たり前に行っているコミュニケーションについて根本から考えていきます。
ビジネスシーンに限らず、大切な家族や友人との関係作りに役立たてられる、
あらゆるシチュエーションに応用可能な実践的会話スキルが身に着く一冊です。
■目次ダイジェスト
スキル①自分の本音に気づく
・なぜ愚痴や自慢話をしまうのか
・感情は悪者ではない
・本当に伝えたいことに気づく方法
・ニーズに気づけば、言葉を選べる 等
スキル②相手の本音を聞く
・相手との間にある3つのフィルター
・ほとんどの人が聞き下手
・テープレコーダーになろう
・相手の本音を聞ける人の条件
・相手の話に同意する必要はない 等
スキル③自分の本音を伝える
・本音が伝わる「OFNR」
・リクエストには2種類ある
・自分のニーズと相手のニーズは同時に満たせる
・「NO」と言われる勇気
・自分で言を選ぶ生き方へ 等
感想・レビュー・書評
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人と本音の会話をするためには相手の『ニーズ』に辿り着くことが重要。つまり、相手の本音へのガイドとなることである。そしてそのガイドになるためには一つの【条件】がある。
その条件とは……「自分の本音に辿り着いた経験があること」
この一冊を通して、会話とは単なる表面的なものではなく、まず自分の感情とその奥にあるニーズに気付くことが最初の一歩であることがわかりました。それは自分の内面と対話をすることでもあります。
これまで人との会話がうまく進む感覚を味わえなかったり、焦燥感を感じていた原因と解決方法が明確にわかりました。
題名にピンときてたまたま手に取った一冊でしたが、会話で悩んでいた私には貴重なバイブルとなりました。素晴らしい書籍だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【概要】
相手や自分の言葉や行動には心の奥底にある本音が言動になって起きている
だからこそ、自分や相手の本音に気づくには何が満たされないか、あるいは何が満たされているかということに気づいてあげることが重要だと述べられている
【構成】
スキル1.自分の本音に気づく
スキル2.相手の本音を聞く
スキル3.自分の本音を伝える
[スキル1:自分の本音に気づく]
「自分にとって価値がある何かを手に入れたい」という思い→すなわち”本音”となる。
例)食欲が満たされないからイライラ、
恋人が自分の気持をわかってくれなくて悲しい
この不快の感情が大きいほどニーズを見たいしたいと強く願う証拠
└これを探れば真の本音が見えてくる
→だからこそ、まずは自分の本音が何かを理解することから始めよう
[スキル2:相手の本音を聞く]
相手の本音を聞く3ステップ
①話を聞いて受け取る
まずはとことん相手の話を集中して聞くことから始める
ここで言う「相手の話を聞く」とは、相手の話を聞いているときに自分の考えや主張を考えずに、ただひたすら相手の会話に含まれる言葉の感情とニーズを想像して傾聴することである
②感情を想像し、たずねる
(相手の話を聞いた上で)○○(感情)だと感じているの?
とたずねることで、相手が自分の解釈があっているかどうかを返事する
→・相手はYes、Noで答えられるから返答しやすい
・答えてくれることで相手の会話に対する自分の理解が深まる
③ニーズを想像し、たずねる
○○(感情)と感じているのは△△(ニーズ)が大切だからですか?
→・相手がYes、Noで答えられるから返答しやすい
・相手の本音が見えてくる
[スキル3:自分の本音を伝える]
本音を伝えるために4つのステップを踏む必要がある
①観察
起こった出来事をよく観察してそこにある事実を伝える
②感情
自分が感じた感情を伝える
③ニーズ
〇〇が満たされた、あるいは満たされなかったから②の感情が生まれたということを伝える
④リクエスト
だからこうしてほしいということを伝える
例)夫婦間の会話
嫁:「あなたが残業続きで最近帰宅が遅い(観察)し、顔色がどんどんやつれている(観察)のが分かるわ。」
「でもそれがとても不安になる(感情)の。」
「一緒に入れない寂しさ(ニーズ)や、自分が何もしてあげたいのにできないもどかしさ(ニーズ)とか、いつか体を崩さないかといった不安(ニーズ)があるの。」
「だから、1人で抱えこまずに疲れた時は頼ってほしい(リクエスト)な。」
【感想】
相手の本音を引き出す以前にまず自分自身の本音理解から探ることから始めたいと思った。自分でもむやみやたらとイライラしたりもどかしい気持ちになったりするので、それは真相の自分の理解が及んでないからだと思った。巻末のニーズリストがあるおかげで言語化しやすかった。が、相手の会話から本音を探るためには訓練や習慣化が必要で難しいと感じた。 -
読みやすい。なるほど、と思う。
けど、サラサラと流れていく様で、記憶に止まらない。立て板に水を流す、というやつかしら?
気持ち悪くて何度も行ったりきたり。
最後は結局諦めて、また思い出した時に、気になるところを読んでみることにした。
ちょっと自分の中に潜る、
ほとんど無意識に喋ってしまうので、これだけは記憶に留めて、意識したいと思う。 -
最近はこういった“How To”系の本は滅多に読まなくなったのですが、著者の西任さんの評判を聞いて手に取ってみました。
タイトルには「会話術」とありますが、前半のかなりの部分は「聞き方」についてのアドバイスが続きます。このあたりは、いろいろな本でも言われていることの重複ではありますが、それでもなかなか実践できていないところですね。
後半の「伝え方」のパートの示唆は、少々一本調子のように感じました。 -
『深海にもぐる』という表現が面白かった。
感情が動きそうなときは、一旦冷静になり、その状態をとことん味わうクセをつけようと思った。
今までにない考え方で楽しく読めた。
今後も繰り返し読みたい。
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自分が抱く感情のあれこれにはそれぞれ多くの「ニーズ」あるということ。まずはその「ニーズ」に気づくこと。
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あなたが言いたいと思ったそのセリフは
あなたの本音ではない。
あなたの真の本音は、その言葉よりもっと、奥深い場所に潜んでいる。
しびれる一言。
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主張が非常にシャープで整理されており、頭にスッと入りました。
目新しい内容は多くないが、色々なところでバラバラと聞いてきたコミュニケーションの技術を、分かりやすく学べる本だと思いました。 -
実は会話術よりも本音に気づくことのほうにウェイトがある。
しかも、それは自分自身の本音に気づくことも大事ですよ、
という話である。
何しろ素直に人の話を聞き届けるためには
自分自身のバイアスに関して自覚的でなくてはならない。
また巻末のニーズリストなども興味深い。
互いのニーズに率直であることは
不必要なイライラから遠ざける一助になるだろう。