水沢文具店: あなただけの物語つづります (ポプラ文庫ピュアフル あ 6-3)
- ポプラ社 (2017年3月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591154137
作品紹介・あらすじ
明日町こんぺいとう商店街にある小さな文房具店「水沢文具店」の入り口には、「ペンとノートをお買い上げの方、ご要望があれば話を書きます。オーダーメイドストーリー」という張り紙がはってある。店主が自分のためだけに書いてくれる物語を読むと、悩みが解決するという噂があって―。仕事に悩む小学校教師の栞が店を訪れると、無愛想でどこか謎めいた店主の青年・龍臣が迎えた。想いが込められた文房具が織りなす、前に一歩進む力をくれるハートフル・ストーリー。
感想・レビュー・書評
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明日町こんぺいとう商店街
この商店街の話というだけで、あーいいなぁと思えてしまう。
今回は、文具店のお話。
ペンとノートを買ったら、お話を書いてくれるという。
こんなん、絶対やって欲しいやん!と思いながら読んでました。
やってみたいなぁ。
書く側も読む側も。
人から物語をもらう、それによって救われる。
僕も言葉で誰かを少しでも楽にさせられたらと。 -
店主が自分のためだけにオリジナルの話をつくってくれるサービスがある一風変わった文具店が舞台の連作短編集。
龍臣と栞、かわいい二人だったけど、どうなるのかと思ったらラストににっこりしてしまった。
ままならない人たちがみんなが幸せになったわけじゃないけれど、幸せになってくれたんじゃないかと思わせる、不思議と晴れやかな気持ちになる読後だった。 -
商店街の小さな文具店を舞台にした物語。
店主はまだ若い男性。
が、影のある人物。
なのに、店頭にオーダーメイド・ストーリーを承るとある。
この店の常連となったのが、近所の小学校で講師として働く栞という女性。
なかなかうまくいかない授業と、保護者対応に疲れ、時々文具店にやってくる。
この栞により、店主龍臣の過去が次第に明らかになる。
なぜ龍臣が屈折しているのか。
どうして物語のオーダーメイドをはじめることになったのか。
やけに龍臣にライバル心を燃やす客で、小説家の間宮清一、龍臣の高校時代の友人、陽太、幼いころから龍臣を見守ってきた文具卸商の「青さん」らが関わっていく。
なんとなく、『ツバキ文具店』が思い起こされる作品だった。 -
2020#49
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とても良かった。続きも!
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ひさしぶりに面白いと思えた本です。
最後の2行で笑みがこぼれました。
テレビをつければコロナ、コロナで
心が疲れきっていますが、
このお話を読んでいる間はそんな事も忘れて
楽しい一時を過ごせました(‘∀‘ )
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文字だから伝わる、文章だから伝えられる、そんな思いがあるってことを感じながら。
本が好きになれて良かったなぁ。
読み終えた今が最終地点だったなら、自分の物語はほんのりハッピーエンドって言っていい。