贄姫と獣の王 7 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 272
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592215479

作品紹介・あらすじ

王妃代理としての初仕事、属国サーブルで生まれた王子への“祝福"を無事終えたサリフィ。その夜、王・レオンハートに呼び出され、ふたりきりの場で聞いた彼の壮絶な過去とは…。話を聞いたうえで、改めて絆を深めるふたり。レオとならどんな困難も乗り越えられる…そう思った矢先、サリフィに思いもかけぬ公務が!?
2018年4月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 王様の過去が悲しい〜まだまだ謎がありすぎますね!。護衛の親衛隊ラントの今後が楽しみすぎる(^^)。

  • ▶episode.36~41

  • 王妃代理としての初仕事、属国サーブルで生まれた王子への“祝福”を無事終えたサリフィ。その夜、王・レオンハートに呼び出され、ふたりきりの場で聞いた彼の壮絶な過去とは…。話を聞いたうえで、改めて絆を深めるふたり。レオとならどんな困難も乗り越えられる…そう思った矢先、サリフィに思いもかけぬ公務が!?

  • 私の悪い癖かも知れないが、ほんと、ここ最近、不安になる事が多い
    また、『贄姫と獣の王』は質が上がっていた。これは、私以外の漫画読みも認めているので、間違いないだろう
    それだけに、友藤先生が命を削っていないか、心配でしょうがない
    有体に言っちゃえば、未完の大作になんかならないでくれよ、ってエゴである
    出版社もジャンルも違うけど、佐藤タカヒロ先生も、つい、この間、亡くなった
    週刊チャンピオンが立ち読みできていた頃に読んでいただけにしろ、『バチバチ』が『火ノ丸相撲』(川田)に負けないくらいの極熱を帯びた少年漫画である事は知っている
    良い漫画ほど、描き手の命は削られていく、と思っているだけに、友藤先生が急逝しないか、新刊が出て読むたびに、嬉しさと不安が膨らむ
    それこそ、友藤先生が藤田和日郎先生や羽海野チカ先生くらいの、怪物級の漫画家に成長してくれたら、心配なんかしなくて済むんだが
    そんなハラハラはあるにしろ、この(7)が最高だ、と震えるストーリーであるのは確かだ
    イイ意味で、重い
    少女漫画が、単に、頭の中がお花畑の男子と女子がイチャイチャし、時たま、波乱が起きて、それを乗り越える度に、仲睦まじくなるだけのモノだ、と勘違いしてる漫画読みからしたら、「え、これ、少女漫画なの!?」と吃驚するようなストーリーだが、この(7)はいつもより、エッジが効いており、ファンの三割くらいは膝が落ちたんじゃないだろうか
    親や自分の生まれとの向き合い方に悩む子の姿を、こうも、しっかりと描く少女漫画は珍しいのではないか
    昨今の少女漫画は、確かに、ヘビーな展開になるものが増えてきているけど、ここまで、読み手のハートを揺さぶれるだけの力がある作品は少ない
    そう感じるのは、この『贄姫と獣の王』が人外恋愛譚だからか
    種族が異なれど、気持ちが通じ合っている二人だからこそ、立ち向わねばならない壁は高く厚く、溝は広く深い。しかし、サリフィとレオンハート、この二人は幸福を信じて、不安を糧に、恐怖も荷にして、道を探せる強さがある
    立ち向かう悩みの中身がリアルで、近しい状況にいる読み手に自問自答するキッカケを与えてくれるのも、この作品の持ち味であり、武器だろう
    己に流れる血の呪いから目を背ける事を止め、サリフィの事だけでなく、これから生まれてくる、新たな命も、自らの全てを懸けて愛する、と覚悟を決めたレオンハート、姿形だけでなく、その気持ちからして、カッコイイ
    そんなレオンハートからの気持ちで、サリフィはまた一つ、強くなった
    ヒロインが強くなる、それは次の難題に立ち向うタイミング
    王の為だけに生きるアヌビスの計略によって、サリフィはレオンハートなしで他国に向かわねばならない事に
    国の為に、好きな人の為に、何より、好きな人が信じてくれる自分を嫌いにならないために頑張るサリフィを守るべく同行するのは、表紙でカッコいいポーズを決めているラントベルト
    彼もまた、自らの生まれを呪いと感じている口のようだ
    出世欲が強いラントベルトの行動を疑わず、純粋に信じる気持ちを、真正面からぶつけられるサリフィ、強さの中に怖さも芽生えだしたな。良い事だ
    サリフィの「他者を変える力」は、早速、ラントベルトに響き始めたようだ。彼のように、他者を信じないのが強さ、と信じ込もうとしているタイプには、サリフィみたいな表裏がない、純粋なヒロインは天敵だろう
    ラントベルトの決心がブレた、その矢先に、事件が発生
    果たして、このピンチを、サリフィとラントベルトは乗り越え、絆を強められるんだろうか?
    次の(8)でも、ドキドキさせられるだろうけど、やっぱり、楽しみでしょうがない
    この巻で、私的にお勧めなのは、episode.38だ
    ヒロインが好きな人の為に、料理を頑張る、少女漫画のお約束だ
    それだけでもグッと来るってのに、サリフィの人柄の良さが、彼女と直接的なコンタクトがなかったキャラにまで及んでいたって事実に、心が震えた
    シンプルな表現すぎるかもしれないが、縁って奴だろう、これも
    他者との繋がりを大事にする人は、それに助けられる。他者との繋がりを蔑ろにする人は、それに助けてもらえない、そういう事なんだろう
    何より、レオンハートがサリフィの作ったオムレツで、ちょっと笑ったトコが、凄ぇ可愛かった
    この台詞を引用に選んだのは、サリフィに負けないくらい、レオンハートも強くなった、と感じるものだったので
    男ってのは、守りたいものを見つけた時、ますます、カッコ良くなる
    出来るのならば、私も、彼のような誓いが出来る人間になりたい

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