シンプル・プラン (扶桑社ミステリー) (扶桑社ミステリー ス 10-1)
- 扶桑社 (1994年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (581ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594013561
感想・レビュー・書評
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☆☆☆☆
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久しぶりの再読。筋書きはとてもシンプルだが、大金を手にすることで人生が狂っていく過程がとてもリアルだ。金を盗もうが人殺しをしようが、自分は善人であり罪を犯したのは仕方なかったと納得しようとする夫婦が本当に恐ろしい。状況によって変遷する気持ちや考えが、読者にも違和感なく受け入れられるのは組立が上手いからだろう。
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大金に目が眩んだ人間の物語です。シンプルな着想ですが、奥が深いです。狂気は底なしです。自分は真面目だから大丈夫、と断言できなくなりそうです。
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14/3/7
長い!
森に墜落した飛行機の中から480万ドルを見つけた三人の話。
主人公、兄、兄の親友。
みんなあんぽんたんで読んでいていい加減にして!と思ってしまう。
飛行機を探す人物が現れたり、嫁が金を使ってしまったあたりがかなり面白かった。
いやしかし長かった。 -
長いけどかなり面白い。
勤勉で善良な普通の男が、大金を手にして徐々に狂って行く様子が、一人称で語られていて、リアルでドキドキします。
彼の兄弟がダメ人間てのもポイント。本当にありそうで怖い。
映画にもなってて、結構良く出来ていたけど、原作の方が面白いです。
お兄さんの犬が何度も出てくるんだけど、その描写が可愛い。 -
偶然大金を手にした男たちによる、裏切りと駆け引きの話。
読んでから気づいたけど、映画化されてたらしい。 -
フィクションだとはいっても、実際に起きたら、こうならないとは言えない。
先が気になって読みました。
フィクションで良かった! -
どんどん物語に引き込まれ、考えさせられる。気づくと続きが知りたくてたまらなくなる。本当に巧みな構成に、まんまとハマってしまった。
ひょんなことから手にした大金。そのせいで、普通の生活を送っていた平凡な人間が次々に犯罪に手を染めていく・・・
一つの嘘が次の嘘を呼び、さらにその嘘を隠すためにまた嘘をつかなくてはいけない・・・
という、負のスパイラルが見ていてなんだかやりきれなかった。
誰でも、そうなってしまう可能性があるだけに怖いというか。
ものすごいリアルだなと思った。
それにしても、これって許されるの?と思わずにはいられない展開に、日本人だったらありえない感覚だなぁと。
なんだろ、正当防衛的な考え方がやっぱり外国と日本では決定的に違うと思う。
「悪」なら殺してもかまわないというか、むしろやっつけたら英雄というか、そういうところ(?)がどうも納得いかないし、そのせいで、どうも後味が悪い。
それは、この本に限ったことではなくて、外国の小説ではよく感じることなんだけど。
そして、何となく、ストーリーの内容自体よりも、主人公が選択をしていく、そのことに意味がある気がした。
常々、犯してはいけない最後の一線を越えるもの、人間の欲とか業とかそういう本質のようなものにすごく興味があって、理解することは当然できないにしても、知りたいというか…惹かれるというか。
それはつまり、「選択」なのだとこの本を読んでいて思った。
何を選びたいのか、何が自分にとって大事なのか。
誰かや何かを犠牲にしてでも自分が守りたいもの。
「選択」をすることで、自分の道が決まっていく。
作者の問いかけというか、この作品のテーマの奥深さに、やっぱり、すっかりハマってしまったようだ。
色んな見方で楽しめる、そんな作品のような気がする。