スープ鍋につかった死体 (扶桑社ミステリー ヘ 5-7)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594037697

感想・レビュー・書評

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  • 前に何作か読んでいる作家さんですが、これは読んでいなかったので。
    シリーズ第7弾というので最新作かと思ったら~3作目でした。

    料理上手で、プロの仕出し屋さんになったフェイスが主人公。
    夫のトムは牧師さん。
    エイルフォードの小さな村に夫と幼い息子ベンと暮らしています。
    出産後は仕事を休み、店は貸し出していました。
    そろそろ仕事を再開するか、でも次の子どもも欲しいような…という気分の頃。

    高級な終身介護施設「ハバード・ハウス」に伯母の友人が入居し、何か気になることがあると手紙に書いてきました。
    様子を見にフェイスが出向くと、ボランティアと間違えられて歓迎され、すぐに調理場に案内されます。
    インフルエンザの流行で人手が足りなかったのです。
    得意の腕をふるってスープを作った所、入居者がスープ皿に突っ伏して死んでいるのが発見されます。
    (タイトルとは違ってスープ鍋は出てきません)

    間の悪い思いをしつつも、潜入捜査を続けるフェイス。
    開設者のローランド・ハバードは、医師でカリスマ性のある人物。
    息子のドナルドも医師で、その妻は若作りの派手な女性。
    娘のミュリエルはきまじめで、献身的に事業に尽くしています。
    もう一人、家を出た息子がいるらしい。

    夫のトムの所には、カイルという神学校の実習生が送り込まれてきます。
    人をイライラさせる性格で、牧師には向いていないのだが。
    カイルの母親はハバードハウスの関係者でした。

    ハバード・ハウスで働く人の中に、エディ・ラッセルという男がいて、30歳ぐらいでハンサムで目立つが、次々に女性に言い寄っている様子。
    フェイスはキッパリはねつけますが。
    台所を一手に預かっていた堂々たるミセス・ペンダーガストは「あの坊やはお喋りでね」と軽くいなします。
    大雪の夜、フェイスは家に戻れなくなってハウスに泊まりますが、フェイスが部屋を留守にした間に入ってきた人物が…

    ニューヨーク生まれでお洒落なフェイス。
    捜査にやってきた旧知のジョン・ダン警部は、大男で醜男だが、やはり都会から来たので服装は洗練されていたり。
    噂がすぐに広まる田舎町。
    コージーというには殺人が多すぎる気もしますが。
    舞台は現代のアメリカだけど、ニューイングランドの保守的な町のせいか、どこかアガサ・クリスティぽい展開。
    フェイスの生き生きした雰囲気が伝わり、美味しい料理もとうぜん出てきて、なかなか楽しめます。
    訳文が、時々直訳調で硬すぎるのは残念。
    1991年の作品。
    2002年翻訳発行。

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