e-motion　木村タカヒロ作品集

著者 : 木村タカヒロ

• 扶桑社 (2010年10月27日発売)

作品紹介・あらすじ

顔面コラージュの奇才木村タカヒロ初の作品集。90年代に発表した作品から新作まで115点。

感想・レビュー・書評

[touxiaさんの感想 · 2019年10月18日]

快画塾の木村タカヒロの画集　
e-motionをアマゾンで買った。

顔が　テーマだと思う。
顔は、一番感情を表す体の重要な部分である。
人間としての行為は、全て　顔に集中する。

描かれている顔は、不思議な顔である。
顔は、あらゆる形に変形させられる。
それでも、顔と認識させられる。
それは、美しいとか、醜いとか、
全く、関係のない存在で、顔が一人歩きするのだ。
そして、顔が壊れても、顔なのだ。

一人だけの時もあるし、
一人が　二重になっていたり、重なったりする。
そうなっても、顔が　顔として　受け入れることができる。
つまり、顔を重ねても、顔と認識するのだ。

二人の出会い、そして　キスをするのだが、
二人の顔は　崩壊し、融合する。
多分、愛の瞬間かもしれない。

今の中国の　徹底した顔認識に対する危機意識が
反映しているような気もしたりする。
香港で、マスクをしたり顔を隠すことを禁止するという。
顔で、全てが　認識され監視される。
もう一度、顔って　日頃見慣れているが、
顔の意味を考えても良さそうだ。

著者プロフィール

イラストレーター

「2010年 『デザインを構想する』 で使われていた紹介文から引用しています。」