日本はなぜアジアの国々から愛されるのか

著者 :
  • 扶桑社
4.10
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594068844

感想・レビュー・書評

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  • もっと、日本人の誇りを持って、日本の歴史(国史)を学ばねば、と思いました。
    これからも、アジアの人々に愛される国でありたい。思わず、日本書紀の講座を申込みました。

  • 学校で習った自虐史観は真実とはかけ離れていた。
    本書を読み終え、そのことを強烈に感じた。
    アジア各国で長年支援活動を続けている著者の言葉はとてもリアリティがあり、胸が熱くなる。




  • 〈要約〉
    日本はアメリカによって指導された自虐的な教育によって、アジア各国に恨まれていると考え自国を誇れない人達が多いが、現実ではアジア各国から敬愛されている。日本は真面目で誠実で信頼される国なのだ。自虐史観を捨て、自分たちの国と文化に誇りを持つべきだ。

    〈感想〉
    アジアを中心にボランティア活動をしている著者が、海外の人たちと触れることで感じた「アジアの国々から見た日本」をまとめたエッセイ集です。
    エッセイをまとめたものなので、多少の文脈の揺らぎは仕方ないにしても、文章はやや散漫的。「この話、他のところでもしてなかった?」「この話って、この章のテーマに合ってる?」というところが体系的に読むに当たっては少しわかりづらくありました。

    内容としては、なかなか聞くことができないアジアの方々の日本に対する耳のいい生の声を知ることができる、その点についてはとても素晴らしい内容でした。第二次世界大戦以前から現代までに日本がアジアの国々に対して行なっている様々な支援活動においてアジア各国から非常に感謝されているという話は、著者の狙い通り日本を誇りに思う気持ちが高まってきます。他の方も書いていますが、パラオのペリリュー島のお話や、2つの位牌を持って昭和天皇と対面した女の子のお話では泣きました。。

    ただし、著者は己の信念のもと行動しているある意味とても素直で正直な方なので、好意的に思っていないものに対しては下品な表現、偏りが多々見られます。

    著者は沖縄で生まれ育ち、アメリカからの理不尽な差別を多々受け、且つ、いわゆる自虐史観が強い教育により日本人としてのアイデンティティに悩んでいました。その後、ボランティア活動においてのアジアの人々との交流によって日本が感謝されていることを知り、日本人としての自分に誇りを持っていった。そうした実体験を元に、読者に対して、「日本人は日本にもっと自信を持っていいんだよ、誇りを持っていいんだよ」と啓蒙しています。

    著者の意図としては、
    1.自虐史観に学ばされる日本人は日本に誇りを持てず悩んでいる
    2.実はアジアの各国から日本はこんなに賞賛されている
    3.だから日本人は誇りを持つべき
    4.そのため日本はこうあるべき
    というストーリーで啓蒙を行っていきます。
    そこに著者の思想としての愛国が散りばめられるため、特に4においてはかなり右寄りに偏った内容(天皇崇拝や軍隊保持)になっていると感じました。その意味では、外国の方から見た日本の姿を知りたいと思って本書を手に取る方は、本書の内容全てを鵜呑みにするとかなり思想が偏ります。「右寄り、右翼的」という表現の疑義(保守=右翼なのか?)については著者が本書内で触れています。その内容に私は肯定的ですが、取り上げる題材とその裏に見える著者の思想に偏りを強く感じるため、敢えて右寄りと表現しました。「日本人の誇り・アイデンティティ」をテーマにすると天皇や自衛隊に対して触れざるを得ないのかもしれませんので、批判するつもりもありません。

    残念なのは、日本人の誇りを取り戻すために書かれたはずの文章なのに特定の国に対して侮蔑的な表現がなされていることです。昨今の世界情勢に対して色々言いたいことがあるのはわかります。だからといって相手を貶めて良い訳ではありません。相手がこちらを貶めたとしても同じ土俵に乗ってしまうのであれば第三者からは同じ目線で見られるだけです。
    あくまでも公平に冷静に客観的に物事を判断し、淡々と行動すべきことを行動すべきで、「日本に誇りを持つ日本人」を増やすために感情的な表現を使っているのであれば、その「誇り」とはその程度のものなのか、と考えざるをえません。ただし、著者は政治家でもなく学者でもない一般人ではあるので、そういった人が書く分には市井の1人の一意見として参考になります。
    著者の意図するように、誇りを持った日本人を増やしたいのであれば、日本がアジアに貢献していること、感謝されていることに加え、本書にはありませんがその反対の意見も記述し、比較し、結果としてどう思う?と読者に投げかける内容の方が、効果的ではないかと思います。

    そういう意味で、日本について海外からの評価を記述した本としては、マハティール・モハメド氏の「立ち上がれ日本人」の方が冷静に客観的に記述されているため、素直に飲み込むことができました。

    いろいろ書きましたが、著者の弱者に対しての慈愛の精神と行動力については文句のつけようがありません。素晴らしいの一言。

  • wada cafeに著者が出ていて読みたくなった。

    文体に多少癖はあるのが残念だが、日本人であることに誇りを持てるようになる本だった。

    帝国陸軍と土人の話や、天皇陛下の話など、涙なくして読めない。こういう話を右翼とか右とかまとめてしまう風潮はいかがなものかと思う。

    自国の歴史を「国史」ではなく「日本史」というのは日本ぐらいだとか、そういえばそうだ。

    そもそも、この前のポール・マッカートニーにしろ、多くの外国人アーティストが日本公演は行うが、近隣国でコンサートをやらないのはなぜなのか。経済力だけではないのだろうと思う。

    今日までの日本を作ってきてくれた先達に感謝したくなる。そして、これからも、勤勉でまじめな先達を見習い、日本の良さを受け継いでいきたいと思う。

    [more]
    (目次)
    【第1部】 アジアの人たちが教えてくれた本当の日本
    第1章 「なんでアジアの人たちが日本を恨んでいるなんて思うんですか?」――カンボジア
    第2章 「日本はただ一人、白人たちに戦いを挑んだ」――スリランカ
    第3章 「それでも日本を愛しています」――パラオ
    第4章 「自分の子供たちは、必ず日本へ留学させる」――ミャンマー
    第5章 「日本のように頑張れば、必ず豊かになれると信じている」――ネパール
    第6章 「オッチャン、学校を造ってくれてありがとう」――ラオス

    【第2部】 日本はなぜアジアの国々から愛されるのか
    第7章 アジアの人たちから尊敬される日本
    第8章 なぜ日本人は「アジアから嫌われている」と思うのか?
    第9章 「日本人って何ですか?」
    第10章 仁義ある戦い――東日本大震災と自衛隊
    第11章 日本国民のために――天皇

  • 2014.9.22読了
    戦争をこんな感じで見たことがなかった。日本の歴史観は間違っているのでは…?と思った。歴史観すら操作されるだけの敗戦だったというわけか。親日家が多い外国の方に対して、ろくに自分の国の歴史すら語れない日本人では情けない。こういう実態含め、やはり国史を学ぶべきではないかと思った。そして、そういう感覚を持ち続けていたいと感じた。

  • 正直、多少の抵抗を持って読み始めた。
    タイトルのように、そんなに手放しで「愛されている」と言ってしまって良いものかという、穿った見方というか自虐史観から抜け切れないというか、そんなところがあった。
    著者自身、沖縄で生まれ育ち、自虐史観に支配されていたのだと言う。それが、実際に海外に出て色々な人々に接している内に、考えが変わってきたのだと言う。体験に基づいた丁寧な経験の列挙が非常に説得力があり、引きこまれて読み進めた。
    歴史の授業でも習わず、マスコミも報道しないが、実はこれは日本がやっているのだ、これは日本人だったのだ、という誇らしい事実が次々と列挙され、自分の無知を恥じ、日本人であることを誇りに思うと同時に、日本という国・文化を作ってくれた祖先に無知という仇の返し方をしていることが申し訳なく思った。

    以前から、特亜にばかり反応せず、親日であるアジア諸国に目を向けないのは
    各国の方々に対して失礼であると思っていた。
    学校の授業でも特亜ばかりで、親日の思いを抱いてくださっている国々の国名すらあやふやにしか
    把握していない人というのは多いのではないだろうか。

    カンボジアの故シアヌーク前国王は日本の敗戦後昭和天皇を励ましに来た初めての国王で、日本への戦後賠償請求を放棄したこと。
    プノンペンの水質管理、水道施設を援助しているのは北九州市という事実。

    1951年のサンフランシスコ講和会議で、スリランカ代表ジャヤワルダナ氏が
    対日賠償請求を放棄し日本を国際社会の一員として受け入れるよう訴えたこと。この演説は日本に対し厳しい制裁処置を求めていた一部の戦勝国をも動かしたと言われる。

    ペリリューの人々は「日本兵」の墓、石碑などを大事にし、守り通してくれていること。
    それは戦争末期のエピソードにも関連する。
    アメリカ軍がいよいよ押し寄せてくるという時に
    島民は日本軍と一緒に戦おうとしてくれたと言う。
    すると「土人と一緒に戦えるか」と中川州男(くにお)守備隊長に一喝され全員避難船に乗せられたと言う。酷いことを敢えて言って島に残らせなかった。戦闘に巻き込まない為の一芝居だったという。
    この戦いは長くて3日と思われたが73日間持ち堪えた。洞窟にこもりゲリラ戦を行った。
    鬼畜米英の意味とは。植民地になればどんなことになるか。わかっていたから、守る為に戦った。

    2012年の台風では、80年前に建てられた旧日本軍発電所跡などがびくともしなかった。以前から強風が吹いたら日本人が造った建物へ逃げ込めと村人には言い伝えられていた。

    学校建設などを依頼している他国の建築技師が、
    「日本の卓越した技術は、もちろん素晴らしいが、もっとすごいのは決して手を抜かないことです。その誠実さこそ日本のすごさです」と感服していたこと。

    『鼻高々に天狗になれというわけではないが、知らなければ善意を向けてくれた人々に申し訳ない。
    パラオは世界有数の親日国である。にもかかわらずパラオの歴史を多くの日本人は知らない。これでいいのだろうか。反日国を大事にし、親日国を粗末にするのは間違いだと思う。
    日本人の目が向く国はアメリカ、中国、韓国がほとんど。日本を愛する親日国のことは知らない。どうか南洋諸島の人々のことを学んでほしい。大事な親日国に意識を向けていただきたい。』

    全くもってそのとおりだと思う。

    日本人の特性にも改めて感銘を受けた。
    外国では地域や部族が戦争に敗れると、王様や上層部は異国に亡命したり安全地帯へと逃げ、庶民は虐殺されるか戦争国の奴隷となることが多い。
    日本は、殿様が責任を取って腹を切り、庶民はこれまでどおりの暮らしを続けた。
    現代で言うと、自動販売機は道に落ちている金庫なのに、誰も奪おうとしない。
    格子や鉄条網のない剥き出しの窓ガラスという無防備な状態が普通であること。
    幕末の日本を訪れた外国人たちが、鍵もかけず扉すら締めず
    現金を財布にも戸棚にも入れないむき出しのままで放置しても
    一度も盗まれたことがないと口々に言っているのだが
    その国民性は今も失われていないのだと思った。


    "戦争は良くない。当然のことである。でも圧倒的な戦力を有するアメリカ軍に、当時の日本兵は、どのような思いで戦いを挑んだのであろうか。なぜ、ここまで命を捨てて戦ったのであろうか。"
    "当時は「植民地になるか。植民地にするか」の二者択一しかなかった。幕末から明治、大正にかけての戦い。昭和初期の、敗れたとはいえ、恐ろしいほどの劣勢の中で戦い続けた日本人。"
    どれほど追い詰められて、どれほど国のためを思って
    開国し、国力を養い、開戦にまで至ったのか。

    近頃歴女などという言葉も生まれ
    どうも幕末が特にもてはやされているように感じる。
    誠や玉砕の悲しい話が美談として語り継がれるが
    何故第二次世界大戦は美談として語り継ぎ、ファンが出てこないのか。
    自虐史観のせいも多分にあるだろう。
    また、近い時代だというせいもあるかもしれない。
    暴力はよくない。が、理由は大事。正当防衛も暴力とされたら何も守れないのだ。

    自分は幕末の歴史を個人的興味で学んでいる最中だが
    『江戸末期から明治の侍や完了たちは、したたかで偉大だったと敬服する。』
    という件にも非常に同意する。
    お人好しなだけでなく、強かに時には方便も使い
    国益の為には時には強気に出ることもあった幕末の武士階級の人々。
    国を、民を守る為。
    あの志を、今こそ幕末から近代史までの正しい歴史を学びなおして
    今一度心に刻むべきだと思うのだ。

  • 日本は如何にアジア諸国から愛され尊敬されているか、という内容を著者の体験に基づき綴った書。
    こういう方面に詳しい人にとっては今更な内容なので、日教組に毒された自虐史観の持ち主に、目覚めの一冊として読んでもらうのがよろしいかと。
    それから、あくまでも著者の体験の範囲内であって、これをもって日本ホルホルするのは間違いでしょう。日本人が一枚岩ではないように、他国の人々もそれぞれですから。
    時々あまりにも口語調で書かれる箇所が読みにくく、内容も私にとっては薄いので評価は低め。再読する事もないかな。購入しましたが売る予定。

  • 父が読んでなかったから読んでみました。
    この本は読む人によって印象が違うと思います。
    本は時に嘘をつく。著者が聞いた話が本当かどうかを確認する術はないですが、私としては本当だと信じたいです。
    ただ、1つ気になったのは、日本を美化し過ぎている感じがしたこと。
    前の方も書かれていましたが、1番と言う表現が多く見られ、他国と比較していることがあったのも評価が少し下がりました。
    事実、マレーシアの歴史の教科書では、こう書かれていることを著者は知っているのでしょうか?

    『歴史の中のマレーシア (中学2年用の教科書)
    日本の勝因 (1~4略)
    5 現地の人々の協力ー現地の人々の多くは、日本のスローガンを信じた。日本は自分たちが「アジアのためのアジア」のために戦っているんだと言っていたのだ。これは、日本がヨーロッパ人を追い出してアジアの国々を開放したいと言う意味である。多くのアジア人は、日本を開放者だと思った。日本が進出してくることに、地元住民の激しい抵抗はなかった。日本の進出の後になってようやく彼らは日本に抵抗し始めた。……
    日本によるマラヤ(イギリス領マレー諸島)支配
    日本軍政府ー日本は、マレー人解放獲得への期待を裏切った。日本人はマラヤをまるで自分たちの植民地であるかのように支配した。今度は彼らがイギリス人の座をうばったのだ。日本の支配はイギリスよりずっとひどかった。』

    これが全て正しい表現だと私は思わないけれど、教科書に書かれていることだし、一概に嘘であるとも言えないと思います。

    この本を全てそのとおりだと思うのは、アジアの人々に対する侮辱ではないかと思った。

  • まず、日本人に対する認識が自分の認識と大きく異なる。1ページ目から、違和感を抱き、最後までずっと作者を好きになれなかった。
    まあ、生い立ちや生まれた年代が自分の頃と全然違うからそういったギャップが生まれるのかな。

    「一番」などの表現がよく見られ、筆者の主張が過剰な箇所が多い。また、某三国とあからさまに、揶揄するのは良くない。

    原爆の取り扱いについては、意義を唱えたい。日本は被害者であるが、アメリカにもアメリカなりの事情がある。それを汲み取らず、歴史を浅く扱っている。

    ただ、筆者の活動は良いことであるのは間違いないと思い、こういった考えを持つ人もいるんだなと感じた。

  • 2014年一冊目。

    読書のすすめにて購入。

    日本の歴史を知らない自分が恥ずかしいと思った。今ある生活は先人の方が築き上げてくれたものだ。

    命をはって、人のために行動してくれたからだ。

    日本人は他国からも好かれている。マスコミはあまりそのような報道はしないが、池間さんの話を聞くとそう思える。

    もっと日本に誇りをもって、人の役に立つ仕事がしたいと思った。

    そのためには勉強。やることはいっぱいある。死ぬまで勉強だ。

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著者プロフィール

行動カメラマン
(社)アジア支援機構代表理事 認定NPO法人アジアチャイルドサポート代表理事 JAN代表 沖縄大学非常勤講師
会社経営の傍ら『国際協力を通し、現地の人々から「人としての在り方」、「力強く生きる方法」を学ぼう』と1987年に講演を開始。大学「国際ボランティア論」、私塾「日本塾」、「子伝」も好評で、写真展・講演等の視聴者は150万人超。FB、Youtube発信も。代表を務める国際協力団体は今年、創立22周年を迎え、いまも10か国で活動中。著書『講演録~懸命に生きる子どもたち~』(取扱:アジアチャイルドサポート)、『日本はなぜアジアの国々から愛されるのか』(育鵬社)、メディア「NHKラジオ深夜便」「テレビ寺子屋」他

「2021年 『「生きる力」を取り戻せ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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