- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594092528
感想・レビュー・書評
-
ラーシュ・ケプレル『蜘蛛の巣の罠 下』扶桑社ミステリー。
ヨーナ・リンナ警部シリーズ。ハヤカワから扶桑社に刊行元が変わったが、扶桑社ミステリーが月に3、4作を刊行していた全盛期の頃を思い出すようなテイストのシリーズである。
前作『鏡の男』の衝撃のラストからの続き。ヨーナ・リンナによりとどめを刺されたユレック・ヴァルテルで物語を引っ張り続ける感が強い。
連続殺人犯のユレックに関わったことで精神を歪められたマーラ・マカロフによる残忍な犯行は止まらないという恐ろしい設定。犯人のマーラ・マカロフの犯行動機と超人的な肉体能力が最後まで腑に落ちなかった。
ヨーナたち警察が追う連続殺人犯『捕食者』はユレック・ヴァルテルの信奉者でスパイダーと呼ばれるマーラ・マカロフの可能性があると思われた。
そんな中、サーガの関係者ばかりが犠牲者になっていること、サーガの推理が全て的を得ていることからサーガは仲間から疑われ、停職処分を受ける。そして、一連の事件現場で見付かった痕跡はサーガが犯人である可能性を示し、ついにサーガ・パウエルがマーラの犯行に協力している疑いが濃厚となり、第一容疑者として手配される。
次々と犠牲になるサーガの関係者。最後の9番目に狙われたヨーナを救えるのはサーガだけだった。
ラストではサーガ・パウエルに迫る新たな闇が予告される。
定価1,320円
★★★★詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最終的に救いがあるのか気になるシリーズ。