チェスナットマン (ハーパーBOOKS)

  • ハーパーコリンズ・ジャパン
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  • Amazon.co.jp ・本 (688ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596541598

感想・レビュー・書評

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  • セーアン・スヴァイストロプ『チェスナットマン』ハーパーBOOKS。

    700ページ近いボリュームのデンマーク・ミステリー。

    真犯人の姿が見えぬままに次々と凄惨な事件が発生し、ストーリーは二転三転のうねりを見せるので、手に汗握る非常にリーダビリティの高い作品に仕上がっている。そして、全く予想もしなかった犯人像とプロローグに描かれた事件と犯人の目的の全てがつながり、納得すると共に、これで全てが決着するのかと安心するのだが……

    物語は1989年の10月31日のオーロム牧場で発生した斧を使って一家を惨殺した凄惨な事件から幕を開けるが、これは単なるプロローグに過ぎない。

    本編の舞台はプロローグから長い年月を経た現代で、主人公はコペンハーゲン警察重大犯罪課の女性刑事、ナヤ・トゥリーンである。彼女はパートナーのマーク・ヘスと共に若いシングルマザーを狙った凄惨な殺人事件の捜査にあたる。被害者は身体の一部を生きたまま切断され、現場には2つの栗と4本のマッチ棒で作られた『チェスナットマン』と呼ばれる人形が残されていた。さらに現場に残された栗人形から1年前に誘拐され、殺害された社会問題大臣の娘の指紋が見付かり、事態は急展開する。やがて、シングルマザーを狙った第2、第3の事件が発生し、同じように現場から誘拐された娘の指紋が付いた栗人形が発見される。

    と、ここまでですらまだ物語の前半にしか過ぎず、後半は全く予想もしなかった極悪非道な事件の全貌と真犯人の正体とその目的が明らかになるのだ。

    定価1,430円
    ★★★★★

  • ザッツ北欧ノワール!スタートからハラハラドキドキが続き終始緊迫した雰囲気を楽しめる作品!

    テレビやったらここでCMにいくんやろうな〜っていう感じの場面の連発!でも小説はすぐに続き
    が読めてしまうCM無しのNetflixスタイルやから
    どんどん読み進めてしまった!

    海外作品あるあるなんやろうけど初めの方は読み慣れない名前やから名前の雰囲気似てる人を途中で間違えて読んでしまいぶっ飛んだ内容になってきてあれ?間違えてるみたいなことはあったけど
    世界が頭に馴染んできたらめちゃくちゃ面白くなってきた!

  • 最後まで犯人がわからなかったし人物が多くて。。
    でも面白かった。犯行動機の設定さえもう少し考えてあるとよりおもしろろかったのかな。

  • 面白かったが、場面が目まぐるしく変わり世界観に引き込まれそうになったのに、急にブレーキを掛けられてしまうので、その都度ページを捲る手が止まる。
    海外ドラマに良くある、手法だが1時間番組だから途中で話が切り替わっても内容を覚えていられるけど、文章しかない小説では、話が途切れて別の話が始まると、前の内容を細かい所を忘れていて、読み直しをしないと話が分からなくなる。
    読み返す場所を探すのも一苦労。700頁近い大作なので読みづらかった。
    ここの所、読む本が小説として読むよりドラマや映画として観た方が面白いと思うものばかりだ。
    内容は、とても面白いだけに読みにくいのは致命的な欠陥だと思う。

  • 分厚い割に、さくさくストーリーが進むので、ページめくりが早い。
    何人も殺しているのに、野放しでいたんがすごいわ。

  • 始めは登場人物が多く、事件との関わりが難しくてなかなか読み進めなかった。が半分350ページ超えた辺りから断然話のスピードが増した。
    兎に角、映像化が冴える作品と思った。

  • 面白い
    短い章で繋がれる、リアルタイムで疾走感のある文体だと思ったら、KILLINGの脚本家だそう。 Netflixでドラマ化もされている。
    ラストが素敵

  • 約700ページ。とにかく分厚い。
    ただし章が細かく、どんどん展開していくため、サクサク読み進められる。
    特に、中盤以降はページを捲る手が止まらない。
    正直、犯人については全く予想できなかった。
    次回作もありそう。

  • デンマーク小説。
    小説っていうより、ドラマ見てるみたいだなぁって思いながら読んでて。
    私はアメリカ版しか見たことないんだけど、ドラマの「The Killing」ぽい感じだなって思ってたら、まさにその脚本家さんだった。
    この本で小説家デビューとのこと。

    北欧小説って、陰惨なイメージがあって。
    数冊読んだことあるんだけど、ちょっと苦手かも…って思ってたんだけど、こちらは評判良かったので読んでみたよ。
    読み初めは、思った程でもないかもって思ったけど、読み進めていったらやはりそんな感じだった(>д<)
    でも、どうなるのか気になって最後まで読んだよ。
    あんまり残酷な描写が得意ではないんだけど、この本は視点がちょこちょこ変わっていくので読みやすかった。

    北欧ノワール小説って呼ばれてるんだね。
    訳者の方の後書きにもあったけど、北欧ってムーミンとか可愛い雑貨とかのイメージなのに、小説は陰惨でジメッとしてる描写多め。
    売れて、日本まで渡ってくるのがそうなだけかな?
    謎。

    この本もドラマ化するとの事で、調べたんだけど、なんか…全然イメージと違う!
    いや、もうあくまで勝手なイメージなんだけどさ。
    主人公2人ともイメージ違うって、ある意味すごいな。
    でも、ちょっと見たい。
    遂にNetflix入る時が来たかな…。

  • コペンハーゲンで若い母親を狙った凄惨な連続殺人事件が発生。
    被害者は身体の一部を生きたまま切断され、現場には栗で作った小さな人形“チェスナットマン"が残されていた。
    人形に付着していた指紋が1年前に誘拐、殺害された少女のものと知った重大犯罪課の刑事トゥリーンとヘスは、服役中の犯人と少女の母親である政治家の周辺を調べ始めるが、捜査が混迷を極めるなか新たな殺人が起き――。

    デンマーク発、新たな警察小説の登場。抜群のリーダビリティー。エグい、情け容赦ない描写には辟易させられるが、それでも星五つ。

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