哀しみの迷路 (ハーレクイン・クラシックス 501)

著者 : サラ・ホーランド 弓枝百樹

• ハーパーコリンズ・ジャパン (2003年2月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ハーレクイン図書館さんの感想 · 2005年5月22日]

今日はキャサリンの弟の婚約パーティー。陽気で屈託のない弟は祝してくれる人々に愛嬌を振りまいている。ここスルーハレンの名家、スケルトン家の跡とり息子には似つかわしくない弟を見ていると、彼女の心もつい和んでしまう。2年前、ニューヨークで恋人ロリーと突然別れたキャサリンは生まれ故郷のスルーハレンに舞い戻ってきた。何よりも谷あいに息づくこの町と人々の温もりが彼女の支えだった。今でも結婚という言葉に彼女は胸を刺されるような思いがする。パーティーも佳境に入ったころ弟はキャサリンに耳打ちした。「ロリーが戻ってきたらしい…」彼女は自分の耳を疑った。