季節巡りて 上 (MIRA文庫) (MIRA文庫 KW 1-1)

  • ハーパーコリンズ・ジャパン
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596917256

作品紹介・あらすじ

古典ロマンス史上に燦然と輝く最後のレジェンド、
キャスリーン・E・ウッディウィス未刊の名作がついに登場!

天涯孤独のレイリンは港で売られていたところをジェフ・バーミンガムという
ハンサムな男性に救われる。彼は海運会社や製材所を所有し、広大なプランテ
ーションに立つ屋敷に住む富豪の実業家だった。ジェフはレイリンを高額で買
い、「世間体を保つため」と求婚。出会いから1時間もせぬうちに、巷で最も
人気の高い独身男性の妻となったレイリンだったが、二人が初夜を迎えること
はなかった。ジェフの元使用人だという娘が現れ、彼に妊娠させられたと訴え
たのだ。疑心にかられたレイリンは、夫とベッドをともにすることを拒み……。

感想・レビュー・書評

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  • 【ネタバレあり】

    「炎と花」のヒーロー、ブランドン・バーミンガムの弟・ジェフリーと
    罪に問われ亡くなった英国伯爵の娘・レイリンの物語……の実は三編目。

    一編目の「The Kiss /巡り逢うまで」は
    原書房さんがアンソロジーを出してくれていた為、読めていましたが
    二編目の「Beyond The Kiss」が(これもアンソロジー?)未訳の状態で、
    本作が邦訳出版されてしまったので
    冒頭の部分で「???」となったのは否めません。

    ま、読んでいく内に段々分かってはきましたが。

    一編目では、母の兄を名乗るクーパー・フライによって、
    ドイツ人のならず者(と私は見なしている)グスタフ・フリードリヒに売られてしまったレイリンが
    ジェフリー達に助けられ
    彼と結婚し、初夜を迎え……る? 所で
    終わっていたのですが
    どうやらその後の二編目で騒動が二つばかり起こったらしく
    (一つは前述のグスタフ・フリードリヒがレイリンを誘拐したこと、
    もう一つは、ジェフリーの元使用人のネルとやらが、ジェフリーと寝て子供を身ごもったと主張したこと)
    本作は、ジェフリーとの初夜を拒み続けているレイリンの、惨めな目覚めから始まる……のです。

    兄・ブランドンに比べ、ジェフリーは紳士ですので、嫌悪感は全くないんですよね。
    「炎と花」でも、義姉となったヘザーと仲良くしていたし、彼女を愛情込めて「トーリー」と呼んでいる姿が印象的でした。
    (この作品のおかげで、トーリー党の名前は覚えましたし、現在放送中の「女王ヴィクトリア」を観ながら、「あ、トーリー党な」と思ったり。)

    一方のレイリンは……可哀想な境遇だとは思うんですけど、今の段階ではあまり好きになれないです。
    ヘザーや、息子ボウの相手は好感持てたんですけども。
    ちなみに、ジェフリーの屋敷(オークリー・プランテーション・ハウス)は、「炎と花」でブランドンに執着していた女のものだったんですね。

    次は下巻を読みますけれども
    少しでもレイリンを好きになれればよいのですが。

    ところで、ふたりの結婚披露パーティに来ていたミセス・リディア・ウィンスロップは
    もしかして前述のボウの相手を引き取る女性でしょうか?

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