勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

著者 :
  • 毎日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620319070

感想・レビュー・書評

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  • 男女雇用格差、フリーター問題などから、現在、日本が直面している資本主義の問題点を分かりやすく説明。出来る範囲での解決策を勝間さんなりに提案した本。色々考えさせられます。

  • おもしろい。日本を女性の力で、自由で安全で、みんなが幸せを実感できる国にしたい。

  • 2008年に発行されているけれど、2012年の今、問題は変わっていない。むしろ、顕在化してきているのかも・・・大卒の正規雇用の就職率60%、保育園待機児童問題など。
    西原理恵子さんとの対談は痛快。
    もっと問題意識を持ち、かつ行動しなければなぁと思いました。

  •  分析力がすごい。そしてわかりやすい。決して上から目線にならず読者とともに考え自らの考えも示す。城繁幸氏の著作より現状分析が優れていると思った。

  • 何について書いてある本かも考えずに、勝間さんはどんな本を書く人なんだろうと読み始めたが、読み進めるにつれて、日本の社会がとても重い問題を抱えていることを、改めて思い起こさせられた。
    女性の労働問題、ワーキングプアの問題、ポスト資本主義について。

    女性の労働問題については、まさに今の自分についての問題でもあり、勝間さんと西原さんの対談にとても納得。しかし、お二人ともシングルマザーとして働いている方なので、もっと多様な立場の女性の意見も入れてほしかった。
    ワーキングプアの問題、ここまで深刻な問題だとは思っていなかったので、将来の日本社会がとても心配になった。ワーキングプアになるのは、本人の努力が足りないせいだ、とついつい思ってしまうことを反省。
    ポスト資本主義についての勝間さんの考え、前提になる知識が自分になかったので、少し難しかったが、途上国支援についてもっと勉強してみたくなった。

  • 貧困問題、女性差別問題、資本主義の問題に開発途上の問題など様々な問題を指摘しつつ、それに対してなにができるのが具体的に書かれている。問題指摘が鋭く、さらにそれに対する解決策も具体的であるため、なるほどと思ってしまう。説得力があり、議論がうまく集約されていてわかりやすい。西原さんと雨宮さんとの対談もある。様々な日本が現在抱えるような問題や世界の貧困問題などをを自分の問題としてとらえることができるか、勝間さんのようにその問題に向かって解決策を考え、自分が突き進んでいけるかの視点が今必要とされているのだと思う。
    ストッキングは管理コストが高いと西原さんとの対談で話されていたが、確かにその通り。

  • 相変わらずカチンと来る言い方もあって絶対この人好きにはなれないと思うけど、読むと勉強にはなる人ですね。

    男性と女性が教育を平等にされているのに、女性が下手すりゃ大学卒業前に家庭に入ること、これって教育費の無駄遣い。そう言われると、「確かに」って思いました。もっと働けるのに、働かない。女性の方が能力が高いとこもあるのに、子供育てながらだったりすると働きにくさも相まって全然そういったとこが活かされてない。で、正社員で働けずめちゃめちゃ頭の切れる人が弁当屋のおばちゃんになってたりする。それじゃ日本は良くならない、と。
    ただ、そんなことばっか言ってたらピリピリしないかなぁ、とも思いました。本の中で、「女性をこき使う戦略」を進めるべきだって筆者は言っているけど、それが女性が望むことなの?ってのも思います。べき論は適材適所ってことでそうかもしれないけど、女の子はフニャーってしてくれててもいいとも思う。男側が、そうさせてあげられる自分であればいいわけだから。

    男が家事を「手伝ってあげようか?」って言う。
    これが違うのはそうだよな、と思いました。手伝うんじゃ、まるでやらないことが前提になってるみたいじゃんか。1人暮らしをしてれば「自分の生活の中で家事なんてやって当たり前」で、仲間内もそういう認識の奴の方が多いように思うけど、世の中的には違うのかな。でも、これって大事なことだと思うんで自分も気をつけておきたいと思いました。

    あと、高齢者対策費と家族対策費の差。政治家にとって、自分たちの周りみんなが高齢化してって他人事じゃない高齢者対策と、一通り自分達の世代は終わってる家族対策で、高齢者対策が優先されるのはわかるし、そっちも大事な問題だろうからしょうがないのかもしれないけど、このまま若者にそのしわ寄せが来るってんじゃ若者はボロボロだ。労務管理がキツくて生活残業ができない人と、全く逆に残業させられまくりで会社の歯車としてラットレースを死ぬまで続けざるを得ない人と、働けない人。
    どう考えても今のままじゃ改善される兆しは見えないし、何年か後が正直怖いです。このまま何年も何も考えずに親のすねかじって暮らしてる人が、あぶれてくる世の中になる。格差がどんどん広がって、競争し続けないと、学び続けないと何も前に進まない、どんどん追いてかれる、働いても働いても出口の見えない世の中になる。でも、家族もいたりするし目の前の生活を維持する為に働かなきゃいけない現状を甘んじて受け入れざるを得ない、そんな状況になるんじゃないかって思います。それはわかるし、認識しておかなきゃいけない現状だとも思います。

    ただ、やっぱり書き方がなんか好きじゃない。
    「○○と言うと、△△と言う方がいるのですが、、、」っていうのが多すぎる。勝手に仮想の敵を作って頑張って戦ってるような印象があって、誰もそんなこと思ってないんじゃん?とか思えるような反論もあったりして違和感がありました。自分の考えはこうです、だけでもいいのに。
    あと、「自分の本の宣伝をするつもりはないのですが」って言いながら他の本からの引用や「詳しくは○○の本で」的な表現が多いのも読みにくかったです。じゃぁ、言うなよ。この本だけ読んでもわかんないじゃん、とか。
    なんか、読みやすい文章を心がけてるようには思えず、相手の目線がどこに向いてようが自分の言いたいことを言う、宣伝宣伝、て印象が強かったです。そんなに売りたいのかなとか思って心から納得はできなかった。

    いいこと言ってるとは思うんだけど。
    もうちょっと読みたい書き方なら、もっといろいろ読むんだけどな~。
    そんな本でした。

  • リアル上司ではなく、勝間さんを上司モデルとした「カツマー」という人たちがいるそうです。
    そんな話題の勝間さんの本を初読み。
    勝間さんにも興味があったのだけど、漫画家の西原理恵子さんとワーキングプアや貧困問題と戦う雨宮処凛さんとの対談がすごく面白かった。
    特にワーキングプア問題はほんと他人事じゃないので、読んで改めて閉塞感や苛立ちや怒りを感じてしまったし、幼稚園の待機児童もこれだけ言われてる(ように思える)のに全然進歩が見られないし。子ども手当ての金銭的補助だけじゃなくて、もっとちゃんとサービス補助をすべき!じゃないと「子ども手当て」というばら撒きにしか思えない政策の陰に隠れて、本当に支援が必要なところに手が届かずに、この政策の話題性だけで少子化対策だと誤魔化されちゃ適わない。

    ちょっとびっくりしたのは勝間さんが雨宮さんとの対談で言った、
    「慶応出身でまわりにフリーターがいなくて、雨宮さんのルポを読んでも実感がわかない」
    という一言。
    何というか、そうなんだよなぁ・・・。びっくりというか、やっぱりというか。
    こういう環境とバブルを経験している世代だからこそ、「日本人の善意を信じる」ってアッサリ言えちゃうんじゃないかな。
    バブルなんてほんの小さい頃で不況しか知らない私なんかは、そんな楽観的な考えはないし国のトップが善良だなんて素直には信じがたい。雨宮さんが指摘するように
    「20代後半くらいのフリーターになると、10年後はたぶん自殺しているだろうとか、一家心中しているだろうか、親が死んだら首をつるとか、そういう前提で生きている人がけっこう多い。」
    ということも、遠いところの話じゃない。私の中にも漠然とそういう気持ちがないではないし、乾いた現実的な感覚として理解出来る。

    勝間さんとの感覚の違いも感じたけど、こういう前向きでエネルギッシュな人がいないと状況は変わらない。いくら信じられないからと言って変革を促す行動を諦めちゃいけない。だからこそ若い世代には得がたい勝間さんの前向きで善良な信念での今後の活動を期待したいですね。

  • 現状を知り、今後のことを考えるきっかけとなる本。

  • 少しずつでも、日本をいい方向に変えるよう行動しようという想いが湧きました。勝間さんの名前が売れた今だからこそ、こういう本が出せるんだな。世の中を変えるためには、名前を売ることは有効ですね。
    勝間さんの提言メモ…1、一人でも多くの人が投票しましょう。2、政府の情報公開と数値目標をもっと充実させましょう。3、終身雇用を考え直し、柔軟な雇用体制をもっと検討しましょう。4、家族政策費の対GDP比率を現状の0.7%から1.4%に倍増させましょう。5、家族省を創設し、縦割りになっている家族施策を統括しましょう。6、総労働時間を規制し、ワークシェアリングを導入しましょう。7、女性に対する統計的差別を撤廃しましょう。8、税制において、配偶者控除の金額を引き下げ、子どもの扶養控除の金額を引き上げましょう。9、保育園の待機児童ゼロを目指しましょう。10、非嫡出子と嫡出子の差別を撤廃しましょう。11、パパ・クォーター制を導入しましょう。12、正規雇用と非正規雇用の均等待遇を実現しましょう。13、最低賃金の引き上げを図りましょう。14、もっと予算を使うことで公教育を充実させましょう。15、個人も収入の5%以上を寄付に、5%以上の時間を社会貢献に充てましょう。

著者プロフィール

東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。
当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、外資系数社を経て、経済評論家として独立。労働生産性の改善などが得意分野。
男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」専門委員。ワーキングマザーのための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」(http://www.mugi.com)を主宰。3女の母。
著書に『インディでいこう!』『猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?』(共著)『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』(以上、ディスカヴァー)、『マッキンゼー組織の進化』(ダイヤモンド社、共著)などがある。

「2007年 『ワーク・ライフ・バランス手帳2008』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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