- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620326498
作品紹介・あらすじ
動物愛護管理センター長がひもとく日本の犬猫・殺処分史。
人と動物の関係を問い直す、大宅賞作家渾身の書き下ろし。
感想・レビュー・書評
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読みやすさを考えてだろうが、ノンフィクション的な内容のフィクションになっており、どっちつかずの印象なのが残念。
データを生かすなら、ノンフィクションで読みたかったが、そうすると検証レポートのようになってしまうのだろうか。
全体的には星3つだが、この本を読んだことで、飼い猫にマイクロチップを付けようと決意できたので、ありがとう分でプラス1。
獣医師として動物愛護管理センターに長く勤める主人公を中心に、ペットを取り巻く環境や法の変遷を描いており、流れを掴みやすかった。
死なせなければならない犬猫が1匹でも減って欲しいという思いが伝わり共感度も高かった。
野犬狩りが行われていた時代や、殺処分数値が1日80匹もいた時代に比べたら、現在はずいぶん状況が改善している。数値だけでなく、苦しまずに死なせる方法なども含め、改善スピードが早いことに驚いた。
比較するのも変だが、夫婦別姓や同性婚、難民支援より余程改善が早いような。
犬猫嫌いな人もいるが、法律改正は、人に関することより反対が出にくくて、改正しやすいのかも。
地域の保護活動グループができてきたことや、犬猫番組や本や漫画の存在も大きいだろう。
著名人が保護犬猫を飼って情報発信したり、本を書いたり、写真や動画をアップするのも追い風になっただろう。
ただ、順調に下降してきた数値が、コロナで再び上昇しないか、著者が心配していることが執筆のきっかけだったらしい。
譲渡会などが難しくなっており、経済的に飼えなくなる人も出てくるだろうと。ボランティアグループの経済状況も悪化していると。
心配が杞憂に終わることを祈る。
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狂犬病の実態に慄く。発症したら100%死に至るとか知らなかった。
しかしコロナのせいで新規にペット飼う人増えて、今まで飼っていたペットを棄てる人も増えたのは、事実だろうなあと思うけど理解できない。犬を棄てるくらいなら旦那棄てるわ。