攻撃と暴力: なぜ人は傷つけるのか (丸善ライブラリー 324)

著者 :
  • 丸善出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621053249

作品紹介・あらすじ

「人間には攻撃的本能がある」「攻撃とは怒りの表現である」-人間にとって「攻撃」とはいったい何なのであろうか。また、それはどれくらい深く、人間の本性に根ざしたものなのであろうか。本書では「人間の攻撃性」について、代表的な考え方を紹介するとともに、現代社会の暴力・犯罪の事例も交え、多角的な視点から、その核心に迫っていく。

感想・レビュー・書評

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  • 社会心理学の視点から、攻撃と暴力に関する古今東西の理論や調査結果を広く紹介する良書。
    動物行動学者ローレンツとフロイトの共通点と違いから始まり、認知や性格などの個人的要因から、集団間葛藤や社会環境的な要因まで。
    攻撃と暴力について(社会心理学的に)知りたい人は、まずはこの本を読めば、これまでの知見を概観できる。

    特に最後に、第二次世界大戦下のアメリカで、なぜ日独伊の三国のうち、日系人だけが強制収容所に隔離されたのかを取り上げ、それは外見からしてもイタリア人・ドイツ人に比べて日本人の方が「異種」に見えたからだというナガタの研究結果を提示している点は、なるほど!と膝を打った。指摘されればその通りなのだが、そのことについて、これまで深く考えたことがなかった…(^_^;

    社会心理学的には素晴らしい、攻撃と暴力についての概要書(しかも読みやすくわかりやすい)なのだが、わたしはやっぱり、それを臨床心理の場でどう活かすか、この一人の目の前の人の攻撃「性」と現実の世界で行ってきた暴力を、どう扱っていくかに関心があったので、もどかしくも思った。

  • 154円購入2014-05-08

  • 日常で感じていた世界の法則を読書で再確認しただけ。

    残念ながら新たな発見は
    「10%の人が暴力描写のあるメディアに影響され暴力的になる」
    そんぐらいだ。

    こんなヒトにオススメ
    ・子育てに悩んでいる
    ・子育てをする予定がある
    ・うちの親には問題がある
    ・自分のバカさ加減に疲れている
    ・世間のバカさ加減に疲れている

    ついでに
    『ボーリング・フォー・コロンバイン』

    『アメリカンヒストリーX』

    『サウスパーク』
    サウスパーク 無修正映画版
    なんかも観とくとイイですな

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著者プロフィール

大渕 憲一(おおぶち・けんいち)
東北大学大学院文学研究科心理学研究室 教授

「2016年 『紛争・暴力・公正の心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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