- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784621072882
作品紹介・あらすじ
患者の自己決定権が確立されていない日本では、アメリカ社会で生まれ確立された「インフォームド・コンセント」という法的概念を、そのままの形で導入するのは到底無理なことである。しかし、患者の権利を守ることが重要であることは言うまでもない。本書では、我が国における生命倫理・医療倫理の第一人者である筆者が、アメリカ式インフォームド・コンセントの良い点を尊重しながら、歴史的な背景をふまえて「日本に馴染むインフォームド・コンセント」を具体的に提言・解説する。
感想・レビュー・書評
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(メモ)
筆者は日本生命倫理学会の初代会長。
北米での患者の人権運動、インフォームドコンセントの詳細な解説に加え、海外生活の長い筆者の視点から見た「日本人の国民性」(医師による一方的な「告知」、家族観、「和」の概念など)を踏まえて日本人の国民感情に馴染むようなインフォームドコンセントを提言。
医療に限らず帰国して受けたカルチャーショックの経験など、日本文化・価値観(ちょっとお決まりな気もするが)について述べた章が面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・患者の権利
真実を知る権利を放棄する権利
プライバシーの権利
・説明と告知
告知とは医師のパターナリズムの名残 -
西欧帰りの奴は信用ならん・・・っとちょっと思っていた。
西欧のシンプルでクールな思想をベストとして、
カスタマイズされた頭の人とは、意思の疎通も
互いの理解も難しい!
それは西欧人と比べても!
という経験が多々あった。
ごめんなさい。
著者はアメリカナイズされた思想の持ち主だけど、
逆に日本のコテコテした思想を理解する人であるようだ。
医療のこと、倫理のこと、家族のこと、
西欧と違うと知っているからこそ、日本人が求めているものが、
わかるのかな。
絶賛しすぎかもしれないけど、
西欧のコピーを持ってくるのは、
学術にしても思想にしても、アカンねんでとわかっている人かなっと
期待を持って読みました。