- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784621080221
作品紹介・あらすじ
CAE、計算力学では実際に何度か経験していく間に身にしみてわかる常識が多い。場合に応じたメッシュの切り方、要素の選択、境界条件の処理のしかた、計算方法の選択等、これらをパターン別に背景も含めて知っておくことが一人前の技術者の前提条件である。本書では、専門家の頭の中にある隠れた常識をなぜそのように考えるのかという理由からていねいに解説。具体的な事例から理論の要点を押さえている。
感想・レビュー・書評
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計算力学とは,コンピュータを使って数値的に力学現象を解く学問のことです.代表的な手法として,差分法,有限要素法,個別要素法,粒子法などがあります.計算力学は,研究レベルではもちろん,実務上でも設計や性能評価業務において広く用いられており,計算力学に従事する専門者は大学,企業を問わず数多く存在します.本書は,そのような力学的な数値シミュレーションを実際に行うにあたって,タイトル通り今更聞くことのできない(専門家の中では)常識的な知識から,机上では中々気付けない落とし穴やTIPSのようなものまで,計算力学分野の一線で活躍されている先生方がオムニバス形式で記述しています.さらに,“常識”が単に説明されているというわけではなく,一般的な専門書で使われるような厳密な(ある種,小難しい)表現はあまり用いず,ユニークな切り口,文体で語られています.そのため,「専門書を読んでもこの概念が理解できない」という方や,「とりあえず自分では分かった気はしているけど,人に説明することはできない」という方が,理解を深めたり,考え方の幅を広げたりするのにお勧めの一冊となっています.
(ラーニング・アドバイザー/構造エネルギー工学 OMURA)
▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/book/1343710詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
有限要素法の計算は、メッシュによって結果が変わるなど、よく聞くお話ですが、かなり突っ込んだケーススタディがあって、勉強になりました。
構造解析については、これまでも類似の参考書は出回っていたかという記憶ですが、本書ではやや高度というか、自分の知識では追いついていけない解説が多かったという印象も。後半は流体解析についての解説で、こういうのには初めてお目にかかったんじゃないかと思う。それだけに構造解析に比べるとやや平易で、なかなか有難かったです。
ただ惜しむらくは、流体解析も有限要素法がメインで、有限体積法に関する薀蓄が少なかったのが残念。
(2009/2/24)
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数値計算の種々の手法について、なぜその手法を用いるのか、理由や目的が示されている。一度他の書籍にて数値計算を学習したり、既に完成した計算コードを用いている際に、疑問に感じたことを調べるようにして本書を用いると、理解の手助けになる。(航空宇宙工学専攻)
配架場所:工1A、工7号館図書室
請求記号:AA:18(工1A)、81:D:11(工7)
◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2002655345&opkey=B147995727319423&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0 -
計算力学(連続体の挙動をきちんと正確に把握するための計算手法)について、様々な話が盛り込まれた本。難しい部分も多いので、初心者向けではなく、「いまさら聞けない」という部分からも分かる通り、ある程度、計算力学の分野にいた人が復習したり深く掘り下げるのにかなり重宝する。
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”実務で有限要素法の汎用ソフトウェアを使っている人”にとっていまさら聞けないと言った感じでしょうか。有限要素法まわりを外観できて非常にためになった。各種計算手法が網羅されているような気がするので、ここに出ているキーワードをもとに深堀していくのが良さそう。
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計算力学に携わる人達が,あまり気負わずに読むと,とてもためになると思います.内容は,計算力学に関してある程度の理解があることを前提として書かれているので,初学者には向かないと思います.DEM(個別要素法)に関する記述がないのが残念。
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すごかった!!!!
有限要素法とか、境界要素法の原理などを解説した本なんですが、全然意味が分からなくてww
半年以上かけて読んだ代物。^^;
編集者さんたちが言いたいことが全部書いてるような気がしましたw -
2〜3月くらいに、研究室で書籍の購入希望を
とられたときにお願いした本。
3月には届いていたはずなのに、
読み始めたのがやっと先週……
火急に必要というものでもなかったからなぁ……
CAEを考える上で必要な計算力学について
色々と書かれています。
有限要素法からはじまり、固体の計算力学、
流体の計算力学、複合要因を考慮したシミュレーション、
などなど。
有限要素法やニュートン法など、具体的な方法を
書いてある本は大抵、どうしてそれが必要なのかとか、
他の手法とどう違うのか書かれてないことが多いので、
(きっと数学書だからだろう)
その点からするとこの本はかなりとっつきやすいです。
研究でまだ各手法が必要な局面が出てきてないので、
全体どざっと読んだだけですが。。。
きっと本当に必要にならない限り、
本腰入れて読まんのだろうな…
しかし、そろそろ普通の小説が読みたいです。。。