地震と火山の観測史

著者 :
  • 丸善出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621307502

作品紹介・あらすじ

今日では、地震の揺れを感じると数分後にはテレビやインターネット上に震源の場所や各地の震度、マグニチュードなどが表示される。これは、各地で観測された地震記録の上で、自動的に地震波の到着時間や振幅が読み取られ、計算されているからである。この世界的に見ても高い日本の観測技術の発展には、巨大地震が起こるたびに整備されてきた観測体制と、有珠山の噴火以来、山体周辺に設置されてきた地震計や傾斜計による「観測」の積み上げによる結果である。

本書は火山学・地震学の縁の下である「観測」に注目し、観測データの裏にあるデータを得るまでのプロセスや歴史的背景を解説。観測データを使用することがあたり前となっている今、自然科学の基礎である「観測」の重要性を改めて見直すことができる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 非常に興味深かった。基本が歴史。
    なんせ、日本に帰ってきてからは地震の多さに、いまだ慣れず。揺れを感じるたびに飛び上がり、テレビの上辺に白い字で速報が出ると冷や汗をかき、スマホがピーピーなった時には、心臓が止まるかと思う。心臓とまりながら(比喩です)、オートパイロットで避難準備するぐらい。ともかく、地震が怖い、怖いが、ぶっちゃけ地震について本当に知らない。例えば、震度とマニグチュードってなにが違うんか?どうやって測るもんなのか?震源地ってどうやって割だすのか?ここらへんの疑問についての答えが、さっくり短くまとめられている。あとは、地震とつながったもの、火山について、活火山の観測と噴火記録、噴火の大きさの表しかた。
    地震研究の歴史と現在についてを読むと、地震予測って予算べらぼうにとって、いっこも予測できないと文句が言われてるが、もっと予算が必要そうな学問だとは感じた。もしくはさらなる技術の発達で予算がおさえられるようになるだろうとは思うが。ドローンやろねぇ、、小さくて、オケラサイズの最強タイプみたいな運動性能があって、熱耐性か無効の属性のあるドローンをがあれば、マントル付近から地表までの要所に、ものすんごい数を配置して、ある程度自走するようにして、絶えず数値を記録送信していくような、、そんなやつ。もしくはガバメント系だけでなく、個人のスマホやあちこちの民間サベイランスに、色々な現象や数値を取得できるデバイスをすべりこませて、絶えず地球運動をモニタできるような、安上がりで効率的なねぇ、、。まあ、何百年後かには、なんかできるようになってそうな気がしないでもない。しらんけど。

  • 登録番号:1027029、請求記号:453.3/Ka37

  • 請求記号 453.3/Ka 37

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著者プロフィール

国立極地研究所並びに総合研究大学院大学名誉教授
固体地球物理学が専門
1937年6月1日生まれ
神奈川県出身
1966年3月 東京大学大学院修了(理学博士)、東京大学地震研究所入所・文部教官助手、地震や火山噴火予知の研究に携わる。
1966年12月~1968年3月 第8次日本南極地域観測隊越冬隊に参加。
1974年5月 国立極地研究所・文部教官助教授に配置換え以後極地研究に携わる。
1982年10月 文部教官教授
1993年4月 総合研究大学院大学教授兼任
【主な著書】『南極情報101』(岩波ジュニア新書、1983)、『地球の中をのぞく』(講談社現代新書、1988)、『地球環境を映す鏡南極の科学』(講談社ブルーブックス、2009)、『あしたの地震学』(青土社、2020)、『あしたの南極学』(青土社、2020)、『地球が学者と巡るジオパーク日本列島』(丸善、2021)、『あしたの火山学』(青土社、2021)、『あしたの防災学』(青土社、2022)、『地震と火山の観測史』(丸善、2022)他多数。

「2022年 『世界旅行の参考書 あしたの旅~地球物理学者と巡るワンランク上の旅行案内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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