確実性の終焉―時間と量子論、二つのパラドクスの解決

  • みすず書房
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622041085

作品紹介・あらすじ

『存在から発展へ』以来つづく著者の、決定論的な物理法則と進化発展する世界との相互克服の読みは、最終段階を迎えた。ここに、現実の「複雑性」に挑む21世紀の科学の誕生が告げられる。

感想・レビュー・書評

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  •      -20080719

    プリゴジンの「存在から発展へ」「混沌からの秩序」を継ぐ本書が指し示すのは、非平衡過程の物理学と不安定系の動力学に基づき、揺らぎやカオスを導入することによって、自然法則の新しい定式化が果たされるということである。そこでは自然の基本的レベルにおいて、時間の流れが導入され、確実性ではなく可能性が、進化発展しつつある宇宙が記述されるに至る。

  • こんな考え方があるなんてしらんかった
    不安定性、不可逆性、散逸構造、とても面白い

  • サイエンス

  • 0円購入2010-12-08

  • 2016.03.18 その昔、Hさんが読んでいた。先週再開した時に本書を思い出す。

  • 自己組織化みたいな概念を理解するときに忘れてはならないのがイリヤ・プリゴジン。

    どの程度、一般の読者を意識しているかは分からないが、少なくと物理学の専門家だけどに書いたものではないだろう時間の問題に関する3部作(なのかどうかは分からないが、「混沌からの秩序」「存在から発展へ」「確実性の終焉」を勝手にそう思っている)の最終作。

    出だしの方は、割と入りやすいが、数式もだんだん出てきて、分からなくなる。

    でも、「時間は宇宙より先に存在する」という刺激的な結論にいたるところは十分刺激的。

    そして、不可逆性は必然であり、非平衡状態があるからこそ、宇宙や生命の秩序と発展が生じるのだ。量子力学のコペンハーゲン解釈も乗り越えて、実在論的に量子のパラドクスを乗り越えることができる道がある!

    みたいな本。

    文系の私にはややタフであったが、理系の人には、私よりもっと楽しめるのではないだろうか?

  • 130602 中央図書館

    時間tは、単に物理学の定式化で現れるパラメーター、というわけではない。不可逆な時の流れ「矢」を示すものである。非平衡過程の考察により、時間の矢は前と後ろを自由に取りかえられるものではない、ということがわかるのだ。

    しかし、内容は難しい。

  • 909夜

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著者プロフィール

1917-2003。モスクワに生まれる。ブリュッセル自由大学卒業。ブリュッセル自由大学物理化学科教授、ソルヴェー国際物理化学研究所長、テキサス大学統計力学・熱力学研究センター所長を歴任する。非平衡熱力学、特に散逸構造理論への貢献によって、1977年ノーベル化学賞受賞。著書『構造・安定性・ゆらぎ』(グランスドルフと共著、みすず書房、1977)『散逸構造』(ニコリスと共著、岩波書店、1980)『存在から発展へ』(みすず書房、1984)『混沌からの秩序』(スタンジェールと共著、みすず書房、1987)『複雑性の探究』(ニコリスと共著、みすず書房、1993)『確実性の終焉』(みすず書房、1997)ほか。

「2019年 『存在から発展へ 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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