歴史の工房――英国で学んだこと

著者 :
  • みすず書房
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622079859

作品紹介・あらすじ

本書は、『明け方のホルン 西部戦線と英国詩人』で文名を馳せたイギリス社会経済史・文化史家にして英国王立歴史学会フェローの、待望のエッセイ選である。
「英国へ留学してからも、わたしが親近感を持てる歴史家はみな左翼といわれる人たちだった。本書でもその人となりを語った恩師のラファエル・サミュエルはいってみれば英国の左翼をそのまま体現しているような人物だった。またわたしの博士論文の主査であり、彼の主催するセミナーに熱心に出席し大きな影響を受けたエリック・ホブズボウムもイギリス左翼の代表的な歴史家であった。」
その親方サミュエルを偲ぶ「歴史工房での徒弟時代」、最初に研究員となった「ニーダム研究所」の回想、トレヴェリアン再評価をめぐる「歴史は文学か科学か」、長年の交友から論じられる「人文主義者ピーター・バーク」など歴史学の骨法を語る第I部。「商業、宗教、帝国と中世主義」の見取り図のもと、ラスキン、モリス、ワイルドとアーツ・アンド・クラフツを論じ、柳宗悦、御木本隆三の足跡をたどる第II部。リベラル・イングランド、ブルームズベリ・グループを語り、近年のテーマである「植物学の帝国」を収める第III部。
多岐にわたる主題を貫くのは、著者がイギリスで身につけた生活の思想であり、鷗外の史伝にも似た風通しの良さに他ならない。

著者プロフィール

1946年生まれ。1973年、慶應義塾大学経済学部卒業。1975年、慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了(経済学修士)。1983年、英国シェフィールド大学大学院社会経済史学博士課程修了(PhD)。ニーダム研究所研究員、上智大学比較文化学科、日本女子大学英文科、東京大学教養学部、同大学院総合文化研究科を経て、放送大学教養学部。現在、放送大学教授。東京大学名誉教授。英国王立歴史学会フェロー。専攻はイギリス経済史・文化史。著書に『明け方のホルン』(小沢書店、1997。みすず書房、2006)『歴史の工房――英国で学んだこと』(みすず書房、2016)共編著に『英国を見る――歴史と社会』(リブロポート、1991)『未来の中の中世』(東京大学出版会、1997)『日英交流史1600-2000』第5巻 社会文化(東京大学出版会、2001)『欲望と消費の系譜』(監修、NTT出版、2014)Markets and Manufactures in Pre-industrial Europe(共編著、Routledge、1991、2014)など。

「2016年 『歴史の工房 英国で学んだこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

草光俊雄の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×