人間知性新論【新装版】

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622087328

作品紹介・あらすじ

《人間知性新論》におけるフィラレートとテオフィルの架空の対話は、ありえなかったロックとライプニッツとの対話篇である。それは、経験論と合理論の二つの哲学的伝統の最も偉大な魂の間で交わされる対話に他ならない。
ライプニッツは、1690年に刊行されたロックの《人間知性論》に接し、この書から深い印象を受けた。そしてこれに続く年月をその認識論との対決のために費す。かくして1703年、ロックへの批判的論拠を対話形式で展開したライプニッツの認識論にかんする最も重要な著作《人間知性新論》が、完成した。
魂はタブラ・ラサ(何も書かれてない板)ではない。魂はその本来の内容、本有的概念をもつという〈モナド論〉的に把握された魂の形而上学的考察に始まり、観念・言葉・真理・認識という主題をめぐり、ライプニッツの哲学が、自由に鮮明に語られる。そして、この書のどのページからも〈時代を絶した至高の知性人〉(ラッセル)の知性の輝きが感じとれる。
この書の影響は、カントのいわゆるコペルニクス的転回から、現代ではチョムスキーの言語理論にまで及んでいる。近代以降の人間中心の世界観に対する反省から、自然と神と人間とが微妙な調和を保っていた〈バロックの哲学者〉の精神が今よみがえる。それは、世界観全体の重心の移動の可能性すら秘めて、混迷する思想界に一つの方向を指し示すであろう。

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