- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622089261
作品紹介・あらすじ
エボラ、SARS、そして新型コロナウイルス。過去60年間に出現した数々のウイルスを振り返る。人類はワクチンや治療薬などのさまざまな対応策を構築してきたが、その一方で、現代社会のあり方そのものが新たなウイルスを出現させ、感染を拡大させているという見方もできる。近年のウイルスと人間の関係を俯瞰しつつ、Covid-19の出現を見直す。今後も新たなウイルスが繰り返し人間社会に出現することを警告する書。
感想・レビュー・書評
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前半は、過去の様々なウイルスとの戦いの歴史。多くの人の犠牲の上に、少しずつ「新型ウイルス」の恐怖を薄めて来たことがわかる。
HIVでは、不幸にして患者に使用した注射器の針で指を刺してしまって感染したケースをしばしば耳にし、今回のコロナでは、ウイルスのついた何かに触れた手で、目や口などの粘膜に触れることが主要感染原因のひとつとされるが、患者の涙を拭いたティッシュに触れただけで感染するものもある。涙も体液なのかという感じ。
根絶に成功した天然痘は極めて特殊な要因が重なった(人のみに感染、変異が少ない、抗体が強力)いわば特殊ケース。自然界の動物を宿主とするウイルスについては、根絶はほぼ不可能ゆえ、いかに共生できるかを考えるしかないと。
「#ウイルスの世紀」(みすず書房、山内一也著)
Day258
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2階書架 : WC500/YAM : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410165385
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【琉球大学附属図書館OPACリンク】
https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC02000327 -
493.87||Ya
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ウイルスの発見から、これまで次々と出現してきたエマージングウイルスの事例、ウイルスハンターの方達の話など。怖いウイルスの話がたくさんでてきて、あらためて気を引き締めないとという気持ちになった。
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コロナウイルスが体内で増殖する段階と、ワクチンや薬(世界各国で臨床試験中)がどの段階の活動を阻止するものなのかの図が参考になった。
ウイルス蛋白を作るために、長いポチリペプチド鎖をカットしていく作業は、こねたパン生地を伸ばしてカットして…ってパン焼いてるみたい。
エマージングウイルスの歴史を見ていると、コロナよりエボラのほうが怖いやと思って、断然気が楽になった。
ウイルス学生き字引の山内氏であっても、mRNAワクチンの開発スピードは「目を見張る」ほど速いと感想を述べていた。 -
人類は多くのウイルスと戦い、そして共存してきた。ウイルスと人類の歴史を紹介しながら、本来は動物固有のウイルスが、いかにして人間を襲うようになるのかを分かりやすく解説している。新型コロナウイルスが社会構造の変革をもたらしている現在、是非、一読してもらいたい。
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