地域からみたヨ-ロッパ中世: 中世ベルギ-の都市・商業・心性 (MINERVA西洋史ライブラリー 61)

著者 : アンドレ・ジョリス 瀬原義生 守山記生 河原温 山田雅彦 青山由美子

• ミネルヴァ書房 (2004年2月1日発売)

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパ世界は、11世紀から13世紀にかけて固有の文明を確立していった。そうした歴史的ヨーロッパの十字路に位置したベルギー東部のムーズ川中流域における都市社会の形成を中心に、都市の概念、商業と技術、人々の意識(心性)の在り方を考察した本書は、ヨーロッパ中世文明の特徴的な諸要素を、その相互連関に留意しつつ明らかにした地域史研究である。都市的自由の早期の出現と広がり、都市支配層の多様な出自、地域の内外を結びつけた商工業の発展と伝播、法意識の形成と聖職者の役割、奇跡や婚姻概念を媒介とする中世的心性の探求など、本書で取り上げられたテーマは、いずれも地域史的視点からヨーロッパ中世を照射し、その基層を浮かび上がらせている。

著者プロフィール

1923年　ベルギー生まれ
1957年　リエージュ大学文学博士
1968年　リエージュ大学教授
1988年　リエージュ大学名誉教授
現在に至る

「1995年 『西欧中世都市の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」