男性保育士物語: みんなで子育てを楽しめる社会をめざして (MINERVA21世紀福祉ライブラリー 20)
- ミネルヴァ書房 (2005年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623044146
作品紹介・あらすじ
女性がむいていると思われがちな保育という仕事。本書は「男のくせに」「気持ちわるーい」などの声にもめげず、職業としての子育てに果敢に挑戦した一人の男性保育士の日常をいきいきと紹介します。
感想・レビュー・書評
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/41661詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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会社のこれから、家庭のこれから、社会のこれから、色々なこれからを考えたりししています。
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自身の体験を描く。
保育士としての喜び。悩み。
女性社会での数少ない男性の悩み。
○歳児の傾向。
ただ、内容が薄いトコが何ヵ所か… -
この本では2つの社会的偏見について述べられています。ジェンダーに関するものと、保育に関するものです。
子どもについて大人(社会)は「教育」の重要性を訴えることが多いけれども、保育は教育よりも軽んじられているのではないか?保育とは乳幼児の面倒を見ているだけで育児の代行屋にすぎないと思われているふしがあるのではないか?育児の延長であるその仕事を、なぜわざわざ男性がする必要があるのか?と。2つの偏見は相互に結びついて、その点では「男性」「保育士」は二重苦の存在といえます(対照的に仕事の充実感を記す筆致は快活です)。ですが幼児の社会化の過程で、保育園・幼稚園の環境というのは圧倒的に女性優位という点でジェンダーバイアスがかかっていて、それは子どもたちが将来生きていくことになるであろう「社会」とはやはり異質だということです。家事・育児を積極的に行う男性が増える一方、母子家庭も増えている現在、家庭内の子育てだけでなく、保育の視点からも男性が必要ではないのか考えさせられます。お父さんにもお母さんにも是非読んでもらいたい著作です。