- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623046768
作品紹介・あらすじ
吉野作造(一八七八〜一九三三)政治学者。大正デモクラシー期、「民本主義」を提唱した吉野作造。政治学者としてのみならず、社会事業や文化生活の理想の追求、明治文化研究など、その活動は多彩であった。本書では、「民本主義」に留まらない新しい吉野像を紹介するとともに、郷土宮城県との関わりも明らかにする。
感想・レビュー・書評
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政治学者の吉野作造の評伝。
政治学者としての学問的業績、ジャーナリズムでの言論活動、キリスト教信仰との関係、社会事業・社会運動への参画、朝鮮人・中国人との友好、明治文化研究会の主宰と、その多彩な姿を網羅し、死後の歴史的評価の変遷にも言及して、非常にバランスの取れた内容になっている。
大正デモクラシーのオピニオンリーダーとして、中学校の歴史教科書にも載る著名な人物であるにもかかわらず、1950年代に刊行された田中惣五郎による著作以来、単独の評伝が長らく存在しなかったのは意外。また、故郷の宮城では今もって「アカ」・反逆者扱いする傾向があるということで、この国の地方農村部の頑迷な保守地盤の強固さを改めて思い知らされた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
吉野作造(一八七八~一九三三)政治学者。
大正デモクラシー期、「民本主義」を提唱した吉野作造。
政治学者としてのみならず、社会事業や文化生活の理想の追求、明治文化研究など、その活動は多彩であった。
本書では、「民本主義」に留まらない新しい吉野像を紹介するとともに、郷土宮城県との関わりも明らかにする。
[ 目次 ]
第1章 文学少年として(一八七八~九七)(糸綿商の長男として生まれる;活字世界に目覚める ほか)
第2章 キリスト教への入信と政治学への志(一八九八~一九一三)(キリスト教との出会いと結婚;郷党の誇りとなる ほか)
第3章 「民本主義」の主張と社会活動(一九一四~一八)(第一次世界大戦勃発と『中央公論』への登場;「民本主義」をめぐる論争 ほか)
第4章 国内外におけるデモクラシーの要求(一九一九~二二)(デモクラシー政策を要求する;理想主義の旗を掲げる ほか)
第5章 民間の研究者として立つ(一九二三~三三)(関東大震災下で活動する;朝日新聞社入退社 ほか)
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