フィールドワークの技法と実際II:分析・解釈編

制作 : 箕浦康子 
  • ミネルヴァ書房
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本棚登録 : 57
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623053551

作品紹介・あらすじ

膨大なフィールドノーツから分析・解釈を模索し、エスノグラフィーを書き上げるまで。アフリカ、タイ、パラグアイ、日本のさまざまな空間を舞台に、人、土地、文化に彩られたフィールドから紡ぎだされた11人の研究者たちの物語。フィールドに入りエスノグラフィーを書き上げるまでに、現地で、また研究室で、論考を重ねた研究者が、それぞれの経験、試行錯誤を物語る。それ自身が若き日々の興味に満ちたナラティブストーリーだ。

感想・レビュー・書評

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  • <シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190

  • 3つのメタアプローチがあるので、それぞれについて詳細に実例を出しながら説明してもらったらより分かりやすかったと思われる。実例でも学校教師の疲弊についての論文も入っていたので、少しは学部学生の参考になるかもしれない。
    しかし多くが修士論文博士論文の執筆に関しての研究なので学部の学生にとっては難しいであろう。

  • 第1章 フィールドワークにおけるポジショニング

    ・実証的、解釈的、批判的の3つのメタアプローチの並存。
     ・実証主義…誰の目にも同じように見える客観的世界が厳として実在することを前提としている。現実世界の内的秩序や法則を見つけだすことが研究の目的。
     ・解釈的・批判的(構築主義、構成主義)…認識主体と独立な世界があるとは考えず、認識主体がどのような問いを発するか(どのような観点に立って眺めるか)で世界がどのような相貌を見せるかが変わってくると考える
      ・解釈的アプローチ…人々がどのような思い込みの世界に生きているのか、その構築された世界を描くことに主眼をおく。そこで生活している人の意味世界を分かることが中心課題。

      ・批判的アプローチ…人々の意識を縛っている諸力を明らかにし(脱構築)、現状を変革していく力を人々が得ること(エンパワーメント)を重視

  •  実際にフィールドワークした人間のための本。だから、自分には合わなかった。。これはひとえに自分のせいだが。

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著者プロフィール

京都大学文学部(心理学専攻)卒業後、京都家庭裁判所に調査官として11年勤める。
1967より1968年にかけ、ニュージャージー州臨床心理インターンシップ・プログラムに参加、臨床心理士としての訓練修了書を得て帰国。1973年にヴィクトリア大学(カナダ・ブリティッシュコロンビア州)に留学しM.A.(社会学)、1975年にUCLAに移り、1979年にPh.D.(文化人類学)を授与される。
1980年1月より岡山大学文学部(社会心理学)、1993年4月からは東京大学教育学部(比較教育学・心理人類学)、1999年4月よりお茶の水女子大学大学院人間文化研究科(社会臨床・文化心理学)で教鞭をとり、2004年11月よりお茶の水女子大学名誉教授。
主著として、『子供の異文化体験――人格形成過程の心理人類学的研究』(思索社、1984、増補改訂版、新思索社、2003)、『文化のなかの子ども』(東京大学出版会、1990)、『地球市民を育てる教育』(岩波書店、1997)、編著として、『フィールドワークの技法と実際――マイクロ・エスノグラフィー入門』(ミネルヴァ書房、1999)、『フィールドワークの技法と実際Ⅱ――分析・解釈編』(ミネルヴァ書房、2009)、監訳として、『質的研究のための理論入門――ポスト実証主義の諸系譜』(ナカニシヤ出版、2018)がある。

「2020年 『EPAインドネシア人看護師・介護福祉士の日本体験』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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