アメリカのコミュニティ開発: 都市再生ファイナンスの新局面

制作 : 矢作 弘  明石 芳彦 
  • ミネルヴァ書房
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623062737

作品紹介・あらすじ

本書は、アメリカのコミュニティ開発の全体像を俯瞰すること目指している。アメリカの都市の中心部は、近年荒廃が著しい。この状況を改善する手段として、コミュニティファイナンスがあげられる。本書はそれに加えて、社会的企業・中間支援組織の活動や官民一体の取り組み、コミュニティアートなどについても言及する。総合的にアメリカのコミュニティ開発を考察した、貴重な調査報告である。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカにおいて、衰退した地域の再生に取り組む組織とそれを支援する財政、税制面での政府の取組みを紹介している。

    地域の衰退の背景には建物やインフラの老朽化という物理的な課題よりも、雇用の機会の少なさ、開発のための資金調達の困難さといった経済的な側面が根底にあることが多い。そのため、政策の焦点も低所得者層のための住宅供給だけでなく、雇用機会の創造や教育、地域産業への民間資金の投資の促進等、幅広い側面に対応する形に進化をしてきた。

    地域再生の取組みは、Community Development Corporationと呼ばれる地域コミュニティが主体となった法人組織が中心となっているが、それらを支援する組織は市中銀行や投資家であり、また専門人材を擁して全米規模で活動する中間組織と呼ばれる機関である。

    Community Development Corporationやそれを支えるタックスクレジットなどの税制の仕組みはこれまであまり紹介されてこなかったが、これらの複雑な取り組みの体系を紹介してある非常に貴重な本であると感じた。

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