- Amazon.co.jp ・本 (88ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623077618
作品紹介・あらすじ
錯視の歴史や技、そして最先端の研究までをギュッと詰め込んだ一冊
「なぜこう見える?どうしてそう見える? 錯視のひみつにせまる本」全3巻をまとめた、合本・縮刷版!
「錯視」とは、ものを見たときにおこる錯覚のことです。錯視の研究は、心理学や数学などさまざまな分野で進められ、近年では、錯視が脳のはたらきと関係していることがわかってきました。錯視を知ることは、人間の脳のはたらきを知ることだといわれています。古代の建築のなかで、ファッションやアートで、また交通事故を減らすためなど、錯視はさまざまなところで活用されています。その歴史や技と、急速に解明されつつある最先端の錯視研究がこの一冊でわかります。さあ錯視を通じて、人間の脳のふしぎな世界を体験してみましょう!
感想・レビュー・書評
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ものを見た時に起こる錯覚、「錯視」。
人間の脳が引き起こす不思議な世界。
子供から大人まで楽しめるワンダーランドへようこそ!
第一章は錯視の歴史。
まずはものを見る器官、眼の構造から始まる。
そして時代を経て、盲点の発見があり、心理学が学問となる。
超有名な錯視図形がどんどん出てくる(多義図形として「ルビンの壺」)。
錯視にだって歴史あり、本当に面白い。
色の錯視については、音速の単位にもなっている、エルンスト・マッハの発見した「マッハの帯」が興味深い。
錯視の芸術、錯視を用いた技では、錯視がただ単に面白い不思議なものではないことに気づかされる。
科学的研究の章では、錯視を解き明かすために数学が利用されることが示され、このシミュレーション技術には驚きを隠せなかった。
数学の持つ幅広さを垣間見た気がした。
錯視は脳のミステイクに過ぎないのか?
否。
ものをよく見えるように形成されたことの代償(69頁)だ。
錯視は思った以上に奥深い。
大人ならその奥深さと神秘性に目をみはるだろう。
子供なら面白い、不思議、楽しいという気持ちを育み、そこから数学や医学や心理学といった方向に将来の舵を切るかもしれない。
そんな難しい読み方をしないとダメ.....?
いやいや、人は好奇心でできている生き物だ。
楽しむことから全ては始まる。
学びとは楽しいという感情の結集なのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「自分の目で見たことが無いものは信じない」
幽霊や気などをこのように反論する人がいるが、果たして「見えた」としてもそれは本当に見えているのか。
錯視の写真やイラストは見れば見るほど自分の目に対して信頼が崩れていく。
世の中の全ては誰もがありのままに見ているのではなく自分の見たいように勝手に解釈して見ているだけなのだ。
面白かったです。