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- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784624100322
作品紹介・あらすじ
もしもこの課題が、人は死後も生きているという証拠を広く検討することだとするならば、最も証拠となりそうな有望な領域は、研究者が「臨死」体験と名づけてきた領域、すなわち、臨床的には死んだ状態に陥いりながら、なお生き返ってその体験を語った人びとの回想ではないかと思われた。おそらくこうした人たちは、完全に死んだわけではないから、表記上は「近似」死者と書くべきであろう。だが、より深い疑問はこうした人たち、あるいは歴史を通して同じような主張をした人たちが、はたして本当に死んだ後の世界をかいま見たり、体験したのだろうか、という点である。
感想・レビュー・書評
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何をもって生と死を別つか、現代の高度医療をもっても本質的な答えは恐らく生きている者にとって永久的に曖昧なものであるのでしょう。ウィルツ博士の言葉に死を通り過ぎても相変わらず人間であることに変わりはないとあるように、霊的に人間らしい瞬間とは、恐らくその時そのものなのかもしれない。人の価値観とは個をもっていて初めて存在されるものであるが、一般的常識にある利害とは時に反転し得る事を忘れてはならないと、事の全てに静かに訴えかけている意見に触れた貴重な一冊でした。
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