- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784627081819
作品紹介・あらすじ
――イアン・ハッキング、「数学の哲学」を語る。
「なぜ数学では“証明”ができるのか?」
「なぜ数学は“応用”できるのか?」
数学者や哲学者がそう問うとき、「数学」「証明」「応用」は何を意味しているのか……。
自身もまた「数学の哲学」からキャリアをスタートした科学哲学の巨人、イアン・ハッキングによる、本テーマ初の著作。プラトンに始まる古今の哲学者から、親交のある現代数学者の見解までを取り込み、数学とは何か、数学の哲学は何を問題にしてきたのかを、独自の視点で描き出す。
「数学の哲学が繰り返し活発化してきたという歴史的事実から、われわれは何をくみ取ることができるであろうか。議論が活発に行われるということは、そこに異なる意見の対立があるということである。そして、その対立が十分に解消されないまま、歴史的に見て、そうした対立が何度も繰り返されている。(……)[ハッキング]がやろうとしているのは、(……)数学の哲学の問題圏そのものの由来を問い、その問題圏を成立させている基本前提を明らかにすることであり、そうした基本前提のなかでわれわれが暗黙に受け入れてしまってきた前提を問い直すことなのである。」(「訳者あとがき」より)
感想・レビュー・書評
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メタな科学哲学。
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自分には内容があまりにも難しい。もう少し数学そのものを考えて、読める力量になったら読み化してみたい。よって評価なし。
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2017/12/10 初観測
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いつものイアン・ハッキング的な本。数学と哲学に関わることを全体的に紹介してるといった本。
そのためある程度の数学の素養(大学1年程度)と、哲学の素養(古代~分析哲学の基礎が分かる程度)がないと全体が読みこなせないと思います。よって、タイトルにひかれてほいほい買っても誰でも読みこなせる本ではないと思います。
内容は、タイトルの通りです。逆にこういった本を読むことで自分の数学に対しての思想の方向性を自覚することができると思います。 -
個人の意見ですが、この本は、数学の哲学、の本ではなく、数学の哲学がなぜ可能なのかの、メタ認識について、広い学識と経験を基にしたエッセイのようなもの。ヴィトゲンシュタインの系譜に連なるというとちょっと違うらしい。