- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634150249
作品紹介・あらすじ
稀代の「自由人」は本当に"自由"だったか。父は放浪のダダイスト辻潤、母は革命家・大杉栄とともに虐殺された伊藤野枝。多くの画文と逸話を遺した「辻まこと」がかかえていた"魂の苦痛"とは。開高健ノンフィクション賞受賞作家が描く、父と子百年の物語。
感想・レビュー・書評
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ダダイスト辻潤と伊藤野枝に産まれた画家。もちろん、一筋縄ではいかない評伝。竹久夢二の息子との交流が、何だか胸を打つ。山を愛したひと。自分は、山には登れない。
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私は、辻まことの著作のファンであり、そういうバイアスのかかった感想にしかならない。
で、率直に言えば面白かった。辻まことの子供達や友人等への精力的なインタビューで、彼の多様な人間性が少しづつ解きほぐされていくのは興味深い。それが、良いことか否か、意義のあることか否かは別として、人間はそのような野次馬根性を捨てきれない。その結果、ますます辻まことのことが知りたくなってしまう、この本に書かれていないことも含めて、というのは褒められることでは無いかもしれないが、とりあえず告白しておく。 -
辻まことさん に関しては
おもしろい絵を描く人だなぁ
おもしろい文を書く人だなぁ
という ぐらいのことだった
しかし この一冊が
これからの 辻まことさんの
再読、再見を
より豊かな
おもしろい絵、おもしろい文
にしてくれたような気がする
楽しみが
また ひとつ 増えました -
辻まことが好きで手に取った本だが、まことよりその父辻潤に焦点が合っているような気がする。有名な両親を持つと、比べられたりして本当に気の毒だ。そして、この本に登場した竹久不二彦氏の佇まいにとても心魅かれた。