イスラーム世界の危機と改革 (世界史リブレット 37)

著者 :
  • 山川出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634343702

作品紹介・あらすじ

現在、イスラーム世界では多くの宗教、民族紛争が発生しているが、その原因を何百年にもわたる宗教、民族対立に求める解説がいまだにあとを絶たない。しかし、それは紛争の現象面、宣伝文句にまどわされたものであり、実際には、これら紛争は、直接の原因を近代史の展開のなかにもつ、きわめて現代的な問題なのである。本書は、イスラーム世界の紛争の原因を、近代におけるイスラーム教徒の世界観と現実の国際政治、経済の展開とのあいだの齟齬の歴史のなかに追究する。

感想・レビュー・書評

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    『世界史読書案内』津野田興一著 で紹介:
    「近年世界を揺るがしてきた国際紛争:アフガン問題、チェチェン問題、グルジア問題、イラク問題、パレスチナ問題、クルド人問題、ボスニア問題、コソヴォ問題。その共通点は?→すべてはオスマン帝国とイラン(サファヴィー朝とカージャール朝)という、近世から近代にかけての、イスラーム世界に君臨した二大帝国の領土や宗教・民族に関連する諸問題だていう点。
    ・イスラームは宗教であると同時に世界観でもある。さまざまな言葉や文化、歴史的な背景を異にする民族を、イスラームは一つに、かつゆるやかに統合してきた。しかし、ちょうどこのころから、イスラーム世界とキリスト教世界の力関係が逆転し、第一次世界大戦にてオスマン帝国が滅亡し、シーア派のイランでカージャール朝が崩壊した。現在おきている様々な問題を、その根源から理解するためには、イスラームの世界の近代といえるこの時代の歴史と、世界の構造を理解する必要がある。」

    「現在、イスラーム世界では多くの宗教、民族紛争が発生しているが、その原因を何百年にもわたる宗教、民族対立に求める解説がいまだにあとを絶たない。しかし、それは紛争の現象面、宣伝文句にまどわされたものであり、実際には、これら紛争は、直接の原因を近代史の展開のなかにもつ、きわめて現代的な問題なのである。本書は、イスラーム世界の紛争の原因を、近代におけるイスラーム教徒の世界観と現実の国際政治、経済の展開とのあいだの齟齬の歴史のなかに追究する。]


    目次
    1 イスラーム世界の統一性と多様性
    2 西欧との出会いとその対応
    3 イスラーム世界における民族主義の台頭
    4 イスラーム世界の変容

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著者プロフィール

1968年金沢生まれ。大阪大学文学部卒。京都は植泰・寺㟢造園で5年間の庭師経験を経た後、京都府立大学生命環境科学研究科博士課程を修了。2011年博士(学術)取得。現在は、石川県金城大学短期大学部で教鞭を取る。1級造園施工管理技師。2級色彩コーディネイター。共訳書『聖ヒルデガルトの医学と自然学』がある。

「2012年 『カラー・セラピー色彩の神秘力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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