メキシコ革命 (世界史リブレット 122)

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  • 山川出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634349605

作品紹介・あらすじ

世界の先進国がかつて経験し、現在でも多くの発展途上国が取り組んでいる近代国家建設とは、なにを意味するのだろうか。三〇〇年におよぶスペインの植民地支配から独立したメキシコは、二十世紀前半のメキシコ革命によって、独裁体制の打倒、政治・経済・社会構造の改革を成しとげた。大量の国民の血を流し、現代メキシコ社会の基礎を築き上げた革命の原因と闘争過程をわかりやすく紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • おそらく、今出ている本の中でメキシコ革命を理解するのには一番の良本ではないかと思います。ディアス独裁政権の打倒から始まったメキシコ革命の流れがリブレットという形式の性格に合わせて簡潔にまとめられています。著者はメキシコ革命を、マデロの蜂起した1910年からディアス亡命の1911年までの第一段階、ディアス追放からマデロ暗殺にいたる1913年までの第二段階、ウエルタ将軍率いる反革命政権が行われた1914年までの第三段階、ウエルタ失脚後の内乱状態からカランサがほぼメキシコを支配下においた1915年までの第四段階、そして1917年憲法を制定しカランサが暗殺される1920年までの第五段階に分けます。こうすることにより複雑なメキシコ革命(それだけ数々の英雄が活躍する時代)がとたんに見やすくなります。メキシコについてもっと知りたい人、近現代史をもう一段階詳しく知りたい人にはお薦めの本です。

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著者プロフィール

中央大学名誉教授。(公財)海外日系人協会評議員。歴史学博士(テキサス大学オースティン校)、学術博士(東京大学)、日本ラテンアメリカ学会理事長(1998-2000年)。歴史学・ラテンアメリカ近現代史専攻。主な著作・翻訳書:『パナマを知るための70章【第2版】』(編著、明石書店、2018年)、『カリブ海世界を知るための70章』(編著、明石書店、2017年)、『コスタリカを知るための60章【第2版】』(編著、明石書店、2016年)、『ラテンアメリカ――21世紀の社会と女性』(編著、新評論、2015年)、『ビリャとサパタ』(世界史リブレット・人、山川出版社、2014年)、『ドミニカ共和国を知るための60章』(編著、明石書店、2013年)、『現代メキシコを知るための60章』(編著、明石書店、2011年)、ジョン・ヘミング『アマゾン――民族・征服・環境の歴史』(共訳、東洋書林、2010年)、『メキシコ革命とカトリック教会――近代国家形成過程における国家と宗教の対立と宥和』(中央大学出版部、2009年)、『メキシコ革命』(世界史リブレット、山川出版社、2008年)など。

「2019年 『現代メキシコを知るための70章【第2版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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