ムハンマド: イスラームの源流をたずねて (ヒストリア 1)

著者 :
  • 山川出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634490109

作品紹介・あらすじ

世界の人口のうち13億人が帰属するイスラーム。広大な地域におよぶこの宗教は、唯一神への絶対帰依を説き、その教えは社会のすべての面におよぶという。その源流は開祖ムハンマドにあるが、彼の実像は日本人には縁遠い。現在も信徒たちは、彼を人生と社会の規範として仰ぎみる。その影響力の秘密はどこにあるのだろうか。ある時代を生きた一人の人間であるとともに、大きな思想現象として人類史に衝撃を与えたムハンマドの核心に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • イスラム教について知りたかった。次は、アラブ500年史へ。

  • 確かに副題のとおりの内容でした。でもあまり面白くなかった。学術的な本だから仕方ないかな。何故イスラムがこれほど広がっているのかその魅力が知りたかった。

  • ムハンマドが40歳から布教を始めたのは、かなり驚き。


    歴史を知ることで、なぜ宗教が広がったかということも知ることが出来る。

    宗教だけではなく、何のサービスだって一緒。

    いくら良いものがあっても、賛同してくれる人が少なければ広まることはない。

  • 史実を中心にムハンマドの生涯を分かりやすくまとめてある。イスラム教の教祖であるということ以外知らなかったので、戦闘の指揮をした等驚くことが多かった。
    【メモ】
    ・クルアーンには実際に起こったことに関する預言が多い:都合が良いように啓示された/俗っぽいのではないか(聖書の内容はクルアーンと異なり、後で書かれた)
    →ムハンマドと同時代を生き、啓示を受けた信者にとっては、それこそが実感的な神との交感。
    ⇔新興宗教も同じ?
    ・異文化理解
    自文化の視点を相手に「投射」してしまうならば、相手を理解することにはならない。
    ・イスラム教徒はクルアーンを「信じている」のではなく、「前提としている」。(「信じる」「信じない」じゃない)
    ※これは日本人の宗教観とも近いのでは?
    →「前提としている」ということは、それが当たり前の生活を幼少の頃から送っている?他宗教との差は?
    ・ユダヤ教、キリスト教、イスラム教(成立順)は互いに影響し合ってその形を固めていった
    ・クルアーンの翻訳を許さないというイスラム教の姿勢
    →アラビア語のみでしか触れられないという一体感
    ・偶像崇拝×→書道発達

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著者プロフィール

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。専門は、イスラーム学、中東地域研究、比較政治学、国際関係学、比較文明学。
 1953年生まれ。北海道夕張市出身。1983年エジプト国立アズハル大学イスラーム学部卒業。1984年国際大学大学院国際関係学研究科助手、1985年国際大学中東研究所主任研究員・主幹、1990年英国ケンブリッジ大学中東研究センター客員研究員、1997年国際大学大学院国際関係学研究科教授などを経て、1998年から現職。2006年より同研究科附属イスラーム地域研究センター長併任。京都大学・法学博士。1986年流沙海西奨学会賞、1994年サントリー学芸賞、2002年毎日出版文化賞、2005年大同生命地域研究奨励賞を受賞。2005〜2011年日本学術会議会員。
 思想史においては7世紀から現代に至るアラビア語で書かれた史資料を用いた研究をおこない、現代に関してはアラブ諸国とアラブ域内政治を中心に中東を研究し、さらに近年は広域的なイスラーム世界論を展開してきた。また、日本からの発信として「イスラーム地域研究」を歴史研究・原典研究と現代的な地域研究を架橋する新領域として確立することをめざしている。
【主な著書】
『現代中東とイスラーム政治』(単著、昭和堂)、『イスラームとは何か─その宗教・社会・文化』(単著、講談社現代新書)、『ムハンマド─イスラームの源流をたずねて』(単著、山川出版社)、『「クルアーン」─語りかけるイスラーム』(単著、岩波書店)、『イスラーム帝国のジハード』(単著、講談社)、『現代イスラーム世界論』(単著、名古屋大学出版会)、『イスラームに何がおきているのか─現代世界とイスラーム復興』(編著、平凡社)、『現代イスラーム思想と政治運動』(共編著、東京大学出版会)、『イスラーム銀行─金融と国際経済』(共著、山川出版社)、『岩波イスラーム辞典』(共編、岩波書店)、『ワードマップ イスラーム─社会生活・思想・歴史』(共編、新曜社)、『京大式 アラビア語実践マニュアル』(共著、京都大学イスラーム地域研究センター)、Intellectuals in the Modern Islamic World: Transmission, Transformation, Communication(共編著、Routledge)、Al−Manar 1898−1935 (監修、京都大学COEプロジェクト、アラビア語『マナール』誌・CD−ROM復刻版)他。

「2011年 『イスラーム 文明と国家の形成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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