藤原良房: 天皇制を安定に導いた摂関政治 (日本史リブレット人 15)
- 山川出版社 (2012年7月1日発売)
本棚登録 : 32人
感想 : 3件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634548152
感想・レビュー・書評
-
リブレットとして、通説的理解と筆者の見解がそれぞれ分かるようになっておりありがたい。従来のいわゆる良房悪玉観を見直させようとするもので、個人的にも良房悪玉認識を持っていたので参考になった。特に、承和の変は、嵯峨朝以降の両統迭立が群臣の分立という問題を抱えたことからそれをやめさせることにあったという指摘は興味深かった。伴氏などはすでに眼中にない。また、応天門の変のさいに摂政をもとめられたのは、当時良房が病に伏せっていたからであったということ。これはもし万一良房が黒幕なら末恐ろしい(違うのだろう)この本からはつねに天皇を助けようと奔走した良房像が浮かび上がる。承和の変後一本化した王統のさいに当然起こる問題に対し、幼帝の出現が出来したと言うこと。
詳細をみるコメント0件をすべて表示
全3件中 1 - 3件を表示