- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784635510233
作品紹介・あらすじ
大量の情報や便利な登山用具があふれる現代。山の危険を知らないビギナーや、登山のキホンを忘れたベテランが、軽い気持ちで全国津々浦々の山へ向かい、その一部の人が道迷いの罠にはまっている。登山計画、現在地把握、リスク意識の保ち方など、基礎技術の面から再学習して、山の危険を克服する本当の力とは何かを考えよう。
感想・レビュー・書評
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この本は前半が道に迷って/遭難して生死を彷徨う実話、後半がそもそも危険なものである山登りに準備や地図の読み方の面でどう備えるかという構成になっている。
街中の地図ですら読めない自分は、残念ながらこの本を読んでも全く山の地図が読めるようにはならないが、実話の重みが凄まじく、やはり自分や同行者の力量に見合った登山をするのが大事ということがよく伝わってきた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
道迷いのパターンを類型化し、遭難しないための技術を説く。意外と低山で道迷いが多発していること、そしてやはり読図の重要性を再認識する。
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遭難は雪の高山のようなところに無謀な人が登るから起きるという印象を持っている人はけっこう多いのではないだろうか。実はそんなことはなく、丹沢などの低い山でも遭難は起きている。
遭難しないようにするには、ルートをはずれないように気をつける、ルートをはずれたら元のルートに戻る、というとても当たり前のように聞こえることが重要なのだが、やはりその簡単なことができないのが人間というもの。
できない理由を追っていくと、準備が足りない、基本技術(地図の読み方・疲れない歩き方・必要な装備がわかる)が身につけられていない、ということにつきそうだが、これはたとえば仕事などでも同じことではないだろうか。
IT の運用の仕事などでも、いくら手順書があっても、「ルートをはずれていることに気づかず」トラブルにしてしまうことがある。山に興味のない人でも、仕事に参考になることがいろいろあると思う。