クマ問題を考える 野生動物生息域拡大期のリテラシー (ヤマケイ新書)
- 山と渓谷社 (2017年4月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784635510424
感想・レビュー・書評
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田口洋美『クマ問題を考える 野生動物生息域拡大期のリテラシー』ヤマケイ新書。
クマ問題を通じて、自然環境や人間の生活の多様化、変化などに伴う様々な課題について考えさせられる書籍である。
近年、野生動物による被害が増加しているが、その中でも特にツキノワグマによる被害が増加している。かつてはっきりとしていたツキノワグマと人間の生活域が混じわりつつある。
本書の中でも紹介されている2016年に発生した秋田県鹿角市のツキノワグマによる連続人身事故は衝撃的であった。また、近年では人間の生活区域内でクマが相次いで目撃されている。確かにここ数年、身近にクマの存在を感じるようになった。
自分の暮らす地方の中規模都市の街中をツキノワグマやニホンカモシカが闊歩し、街中の病院にツキノワグマが侵入した例も耳にする。数年前には岩手県北上市西和賀の国道で戯れる二頭のツキノワグマの子供を目撃した。また、友人と岩手県一関市厳美の国道脇の山林に入ったところ強い獣臭を嗅ぎ、確実に近くにクマが居ると思い、慌てて逃げたこともある。
人間が開発という名の元に山を破壊し、山のメンテナンスを止めたことで野生動物の生活圏を奪い、さらに里山を放棄したことで野生動物の生活圏を人間の生活圏にまで広げてしまったのだろう。無論、野生動物側の生活変化もあるのかも知れないが、非常に由々しき問題である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
近年の野生動物の人里への発生を考察する。
熊に限らず広く野生動物の発生、〇〇荒れについて書かれている。
野生動物の人里への侵攻は100年程度の長い時間の流れを考えればちっとも不思議なものではない。元々は山の浅い部分が住処だった動物達を人が山の奥へと追いやった。過疎化などによってその人の手が薄まれば動物たちは元の場所へとやってくるのである。
過疎化はこんなところにも影響を及ぼす。私達はもっと地域設計というものを真剣に考えるべきだと感じた。 -
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