指先から、世界とつながる ~ピアノと私、これまでの歩み
- ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス (2021年12月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784636972900
作品紹介・あらすじ
チャイコフスキー・コンクール(ピアノ部門)における、日本人初・女性初優勝の快挙達成から20年。
強さとしなやかさをあわせもつピアニスト・上原彩子の素顔に迫る自伝的エッセイ。
音大へ行かずに世界最高峰のピアノコンクールで優勝、
25歳で電撃結婚、三児の母そして東京藝大准教授に。
現在もさらに活躍の場を広げる上原彩子の自伝的エッセイ。
1.二〇〇二年夏、モスクワで
2.チャイコフスキー・コンクールまで
3.ヤマハのマスタークラスに進んで
4.私のコンクール歴
5.世界への第一歩
6.結婚! 出産!!
7.年子も生まれて、日々戦争
8.教える側に立ってみて
9 ピアニズムと練習法
10.いま、これから
――どんなときも、舞台で演奏する時は
「もし明日死んでも悔いがない」という気持ちで弾いているのです。(本文より)
著者:上原彩子(うえはら・あやこ)
第12回チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門において、女性としてまた、日本人として史上初の第一位を獲得。 第18回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。これまでに国内外で演奏活動を行ない、ヤノフスキ、ノセダ、ルイージ、ラザレフ、ブラビンス、ペトレンコ、小澤征爾、小林研一郎、飯森範親、各氏等の指揮のもと、国内外のオーケストラのソリストとしての共演も多い。 2004年12月にはデュトワ指揮NHK交響楽団と共演し、2004年度ベスト・ソリストに選ばれた。CDはEMIクラシックスから3枚がワールドワイドで発売された他、キングレコードに移籍し、「上原彩子のくるみ割り人形」「ラフマニノフ13の前奏曲」「上原彩子のモーツァルト&チャイコフスキー」がリリースされている。 東京藝術大学音楽学部早期教育リサーチセンター准教授。
取材・構成:ひのまどか
感想・レビュー・書評
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好きなピアニストで何度かコンサートでも聴いています。最後は3年前の大阪、飯盛さん指揮でラフマニノフ2番とアンコールはラフマニノフの前奏曲とチャイコフスキー四季からトロイカの2曲。素晴らし過ぎる演奏で最初から最後まで感動の嵐。涙、涙でした。この時期はメータのベルリンフィルでブルックナー8番やセガンのフィラデルフィア管弦楽団でのやはりラフマニノフ2番なども聴いていますが、上原さんは世界的演奏家と比べても全く遜色のないどころか上回る内容の演奏だったと記憶しています。
是非とも早く活躍の場を日本から世界に移して欲しいと願っています。 -
本人の筆ではなく、デビュー20周年にあたり、インタビュー取材をまとめた感じでした。
しかし、チャイコフスキー国際コンクールでの優勝とは快挙でした。
海外へ留学されてもおらず、ヤマハ音楽教室でピアノを学び始めた、ごく普通の子どもだったのが、才能を引き出され、見事に開花させたことは素晴らしいです。
何人もの先生から演奏の技術だけでなく、作品に対する解釈や感性も磨きながら成長されてこられたのは、ご本人の努力と才能があったからでしょう。
コンクールでの栄誉を受け、さぞ華々しい演奏生活を送っておられるかと思えば、20代は妊娠・出産・子育ての日々。3人のお子さんを育てながらも演奏活動を続けておられるピアニストは、なかなかいないのでは?